2月9日は「肉の日」、ってご存知ですか。
そこで「肉の日」らしく、「食肉の話」をしていきたいと思います。
そう、「肉の日」グルメ、モスバーガーの「にくにくにくバーガー」を食べながらね!

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えしています。

2月9日は「肉の日」

皆さん、本日2月9日が何の日だかご存知ですか。
実は2月9日は、「ニ(=2)ク(=9)」の語呂合せで、「肉の日」なのです。

実は毎月29日も「肉の日」と制定されているのですが、しかしなんといっても2月9日は、年に一度となるスペシャルな「肉の日」。
しかも、2月だけ29日はうるう年以外にありません。
そこでこの2月9日には、あちこちの焼肉チェーン店をはじめとする外食業各社で、「肉の日」をからめたキャンペーンや新商品などが出されていたりします。

そしてそのうちの一つが、モスバーガーの「にくにくにくバーガー」。
毎月29日、月恒例の「肉の日」に発売されるこちらが、2月9日にも特別に出されるというではないですか。

そこで!
今回は、この「肉の日」限定モスバーガーの「にくにくにくバーガー」でも食べながら、折角の「肉の日」ですからそれにちなんでの「食肉の話」でもするとしましょう。

食肉に関わる食中毒の実情

というわけで今回のテーマ、「食肉の衛生管理の話」なんですが。
さあて、どこから話そうかな…とも思ったものの、まずは食肉による食中毒の状況からみていくとしましょう。

食肉の食中毒というのは、実際のところどうなっているのでしょうか。
これを知るためには、毎度ながら厚生労働省のデータが何よりも有用です。

この2月9日現在で、最新の統計がまとめられているのは、2019年度の食中毒発生状況について。
ひとまずそれを見れば、現状の最新統計データがわかります。

で、これを見てみると、2019年度には全国で1,061件の食中毒が報告されています。
当然ながらその中には様々な食品による食中毒が起こっているわけなんですが、ではそのうち食肉を原因としているものはどのくらいあるのだろうか。
実はこの「肉類およびその加工品」を原因としたものは、2019年度には58件ありました。
ちょっと統計をいじって、グラフ化してみますね。よいしょ。

と、このように。1,061件のうち、食肉要因は58件です。
つまり、全体からすれば、5.5%弱くらいが食肉による食中毒だということになります。
魚介類よりは全然少ないけれど、野菜類よりは、ちょっと多め。
それが食肉による食中毒の事件数です。

実のところ、そりゃ新型コロナウイルスによって食中毒事件数が大きく減った昨年2020年度などはちょっと事情が違っているとは思いますが、しかしこの傾向はおよそここ10年くらいはあまり大きくはそう変わらないものだと思います。

しかし。
実は食中毒においての「多い・少ない」という評価は、この「事件数」だけではありません。
もう一つの食中毒の「多い・少ない」を評価する指針、それが「患者数」です。
食中毒の「多い・少ない」というのは、「事件数」に加えてその「患者数」をある程度考慮することによって評価されるべきものです。

そんなわけで、2019年度の食肉による食中毒の「患者数」はどうなっているのか。

見てください、あらら面白い!
なんと、事件数では大きく劣っていた(劣るのかな?笑)「魚介類」に結構迫っているじゃないですか。
つまり、食肉による食中毒は、事件数としては魚介類のほうが遥かに多いのだけれど、しかしそれによって被害を受ける患者数としてはあまり変わってはいない。

へえ、と思って、確認のためもう2年ほどさかのぼり、2017年の厚生労働省データを見てみたのですね。
すると、なんと。
魚介類の469人を大きく上回って638人の患者数が報告されていました。
ここでも、事件数においては魚介類のほうが遥かに上回っているのに、です。
食中毒の頻度としては、食肉要因は魚介類よりも全然少ない。だけど、患者数として見てみると、それほど変わらない。
どころか、やもすれば食肉による食中毒のほうが被害が拡大する。

つまり、件数は少ないけれど、患者数が多い。
すなわち、事件として規模が大きくなりやすい。集団化、広域化がしやすい。
どうやら、これが食肉による食中毒の特徴だといえそうです。

これは一体、どういうことか。
それは食肉関連の食中毒菌を見ればわかるでしょう。
食肉に関連性がある食中毒といったら、カンピロバクター、サルモネラ、病原大腸菌あたりです。
これらはいずれも、集団食中毒、広域食中毒のトップランカーたちです。
実際に、2019年のデータからもそれがわかります。

患者数で見ると、トップをほこるカンピロバクターをはじめ、それらの総数が2,951人。
これは患者数全体の22%を占めるものとなり、結構な割合を占めるものとなります。
これらのことからも、一発あたりの患者数が多いのが、食肉による食中毒だというのがわかることでしょう。

食肉の規格について

さあ、続いては、食肉の法的な基準をみてみましょう。

おっとその前に、今回はあくまで「食肉」に対するお話です。
これらを使って加工された「食肉製品」などについては、また別の機会にお話いたします。

というわけで食肉の規格ですが、これについては食肉全般に対する基準と、種類ごとに個別に定められている基準とがあります。
まず食肉全般に言えること。
それは次のようなものです。

食肉全般の基準
  • 10℃以下で保存しなければならない
  • 細切りした食肉を凍結させたものは、-15℃以下で保存しなければならない
  • 清潔で衛生的な有蓋がいの容器に収めるか、又は清潔で衛生的な合成樹脂フィルム等で包装して、運搬しなければならない
  • 調理は、衛生的な場所で、清潔で衛生的な器具を用いて行わなければならない

 

食肉全般の基準は、なんといっても保存の際の温度基準です。
食肉の基準はもう、ここに尽きます。それだけ、食肉の温度管理というのは重要だということです。

そして、これ以外にも内臓などに対する基準や、生食用生肉に対する基準なども存在します。

食肉の微生物汚染の実情とは

とりあえず、食肉に関わる食中毒というのが多そうだ、というのはわかった。
そしてそのためには温度管理が重要なんだ、ということもわかりました。

さて、ここでちょっと気になりませんかね。
実際に、市場で流通している食肉はどのくらい、食中毒菌に汚染されているのか、ということを。

実はこれについては(食肉のみならずなのですが)、厚生労働省を筆頭に多くの調査が行われています。
一例として、ここでは東京都が厚生労働省の依頼によって行った、流通食肉の細菌汚染の実態調査の結果を見てみるとしましょう。
これは「東京都健康安全研究センター」というところが、2009年から2017年にかけて都内で流通されている食肉や中食用食肉、たたきやローストビーフなどについて、食肉関連の食中毒菌がどのくらい汚染しているかを、調査したものです。
で、これがなかなか、実データとして面白い。
まずは結果から見てみましょう。

2009年から2017年までの、東京都の実態調査結果
  • 腸管出血性大腸菌:504件中13件(2.6%)
  • サルモネラ属菌:504件中28件(5.6%)
  • 大腸菌:504件中309件(61.3%)
  • カンピロバクター:94件中26件(27.7%)

 

どうでしょうか。
もう一度いいますがこれ、スーパーなどの市場に普通に出回っている食肉だったり、あるいは加熱しないで食べる肉類を実際にランダムで調べた結果ですからね。

で、そう思って見て、さあどうでしょうか。
おいおい、カンピロ、結構多くねーか!?とか思いません?
大腸菌って普通に肉についてんだ、とか思いませんか?
腸管出血性大腸菌、てのはO157なんかの病原大腸菌ですが、それも陽性出てるんかよ!とか、ちょっと思いますよね。

そしてこの調査のまとめとして、次のようなことが語られています。

都内流通食肉の食中毒菌汚染調査結果まとめ
  • ミンチ肉と牛レバーから、腸管出血性大腸菌が検出された
  • ミンチ肉と鶏肉から、サルモネラ属菌が検出された
  • 鶏肉(刺身やたたきを含む)と牛レバー(生食用含む)から、カンピロバクターが検出された
  • 多くの加熱用食肉と一部生食用食肉から、大腸菌が検出された

 

これらの結果からよくわかること。
それは、第一に「ミンチ肉はしっかり加熱しろ」、そして「カンピロには気をつけろ」以上、です。

勿論これらは加熱して食べるものが多いので、イコール食肉直ちに危険だとか、そういう単純な話をぼくはしたいわけではありません。
ですが、しかしその一方で。
それらの中には、そのまま食べる鳥刺しや鶏たたき、生食用牛レバーなどからもカンピロバクターが検出されるなど、おいおい、といったものもみられる結果となっているのも、また事実です。

特にカンピロバクターの検出率って、実はこんくらい多いんですよ。
実際、他の調査結果などでも流通食肉からのカンピロバクターの検出頻度の高さはよく言われていることです。
とある別の企業による調査においては、食肉全体のカンピロバクター汚染率は17.9%、そしてそのほとんどが鶏肉であり、その汚染率は34.5%だったとしています。
その市場調査の実情、詳細はよくわかりませんが、でもまあ実はどの調査結果も、多かれ少なかれ似たような傾向となっています。

カンピロバクターというのは、少量の菌数でも食中毒になります。
にも関わらず、現在でも生食に関しては(牛レバーや豚肉などにはあるものの)鶏肉については規制されていません。

「肉の日」にモスバーガーのにくにくにくバーガーを食べてみる

さあ、そんなわけで本日は2月9日「肉の日」だもの。
「食肉の話」をしながら、29(ニク)でも食べようじゃないですか。

モスバーガーは、毎月29日の「肉の日」、そしてこの2月9日の年イチ「肉の日」に、スペシャルな「肉バーガー」を出しています。
それが、この「にくにくにくバーガー」というものです。

パンズの代わりにパテで具を挟む。
しかも具材は、焼き肉にチキンと、まさに「肉まみれ」!
実に肉の日にふさわしい逸品です。

とはいうものの、ぼくも実際には食べたことがない。
そこで今日はそのモスバーガーの「にくにくにくバーガー」を実際に食べてみようと思います。

まずは近所のモスバーガーに。
お、あるじゃないですか、「にくにくにくバーガー」。
ハラペーニョを使った激辛バージョンの「スパイシーにくにくにくバーガー」もあるみたいですが、今回はノーマルバージョンを。
ついでに、ポテトもご購入。
今夜はこいつを肴に一杯やりながら、食肉の話をしようじゃないか。

おうちに帰ってきて、ご開封。
おお、さすがにあるな存在感。
肉の塊み、あるぞ。

まずは一口。
うん、肉だ。
紛うことなき、肉。

パテのジューシーさと、牛焼肉の甘みがマッチする。
肉の重奏。まさに肉の日にふさわしい。
一方チキンは、うーん、それに圧されてちょっとばかり存在感が弱いかな。

それとこれ、主食感が圧倒的に少ないせいか、ビールにあう。酒の肴になる。
そんなわけで、ちょいちょい、小さめに頬張ってはビールを、ごくり。
うん、肉をツマミに飲んでいる感じで、なかなかイケるぞ。
ただし、逆に言うならその主食感がないから物足りない、というひともいるかもしれないですね。

まとめ

今日は2月9日「肉の日」ということで、「肉の日」グルメであるモスバーガーの「にくにくにくバーガー」を酒の肴にしながら「食肉の話」をさせていただきました。

とはいえ「食肉の話」というのは、まだまだ奥が深い。
よってこれはまだほんの「触り」でしかありません。
今後もまたゆっくりと折りに触れ、そんな「食肉の話」をしていくことにしましょう。

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