始まりました新企画、「ぶらり、衛生管理屋」。
さすらいの(?)衛生管理屋が、日本全国、東西南北津々浦々、あちこちにぶらりと出かけては、食品衛生のプロとしての鋭い眼差しをご披露。
た、ただの散歩や観光やドライブじゃないんだからね!
記念すべき第一回目の「ぶらり」先は、東京都江戸川区は、葛西。
前々回の話題にも出た「タカラ食品工業」さんの葛西工場、そしてその近辺にある葛西臨海公園などを探索してきました。
今回はそんな様子を、前回、そして今回と、二部構成でお話させていただきます。
(今回はその後編となります)

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えしています。

工場の外観からだけで場内を予想してみる(後編)

(こちらは二部構成の「後編」になりますので、もし以下の「前編」をお読みでなければそちらを最初に読んでいただくと理解がより深まります)

 

さあ、そんなわけでこちら、タカラ食品工業さんの葛西工場。
遠目に見ながら、どのような工場であるかを、食品工場を知り尽くした衛生管理のプロがプロファイリングしていきます。

なお、今回は勝手に敷地外からただ遠目に工場を覗いて見てきただけなので、あまりパシャパシャと画像を撮るのも悪いと思い画像を撮影していません。
またそういう理由もあって、公式に工場がネット上で許可している画像を極力使おうかと思ってます。
よって画像の使いまわしなどが多くなっていることをご容赦下さい。


イーアイデム(以下同画像同様)

さて、前回はまず手始めに、工場のモノの動線の一番外側、つまりトラックが着いて資材を工場に受け入れる「入荷口」と、工場の中でそれを使って製品をつくり、それを今度はトラックに載せて搬出する「出荷口」がどこであるかをお話しました。
上の画像で言うのであれば、手前側の自社のトラックが着いているところが製品の搬出のための「出荷口」。
そして他の2台が停まっているのが、資材搬入のための「入荷口」です。

ということは、です。
この工場は、向かって右側から資材が搬入されて運びこまれ、それを加工し製造して製品をつくり、今度は左から製品として搬出され出荷されていく、という流れになっている、ということです。
これは資材と製品を交差させず、つまり資材からの汚染をクリーンな製品に付着させることなく、ワンウェイで動線が進んでいる、ということになります。

では、右側から入った資材は、今度はどのように動いていくのでしょうか。
実はここまでは、外から見えてすぐわかること。
ここからが、プロの本当の腕と知識の見せ所になります。

この工場のヒトの動線を探ろう

では、ここで再度、工場の全体像を見てみるとしましょう。


日本食料新聞

資材、製品の出し入れという「モノの動線」の、その一番外側については、およそわかった。
では、次は「ヒトの動線」です。

実はこうやって工場を把握するためには、「モノの動線」「ヒトの動線」の2つを探っていくことが重要であり、何よりの基本です。
ぼくらプロだって、工場調査でお客様から工場図面を出されたり、或いは場内を歩いて見て回る際には必ず、この「モノの動線」と「ヒトの動線」を最初に訪ねます。

さて先の通り、工場の建屋は4階建て。
これがいかにも東京の工場らしく、平屋に広くではなく、縦に長い構造。
地価の安い地方の工場では、4階建てなんていったらバカクソ巨大な一流大企業の工場くらいです。
まあそれでも自社だけで4階建てをフルに使っているというのは、都内でもそれなりに規模が大きいほうでしょう。
まあ全部フルで4階構造というわけでもなさそうですが。

見てわかるように、4階には窓が多く正面にある。
ということは、ここは事務階です。
おそらくワンフロア、4階に事務や更衣、休憩、食堂、会議室、応接室などの製造作業以外のものとされているのでしょう。(一部包材などの保管倉庫などもあるかもしれませんが)

ちなみに、この日の事務フロアには電気がついてました。
昨日のクラスター騒動で、工場は止まっていても、皆さん様々な対応に追われているのでしょう。
大変だろうなあ。
お疲れ様です…。

さて。
4階構造のうち、その4階がワンフロア、非製造作業スペースになっている。
となると、それ以外にも更衣や休憩室、食堂などといった、従業員用のスペースがここにあると見てもいいでしょう。
つまりここに「ヒトの動線」の最初のとっかかりがある。

工場の製造エリアに入るためには、脱衣・更衣の必要があります。
汚染されている私服から、クリーンな無塵衣に着替え、そして着衣着帽と手洗いなどの入場手順を行う必要がある。
そうしたことを行うのが、この4階のフロアだ、ということです。

 

つまり、一旦この工場に入ったらまずはみんな、玄関から4階にあがっていく。
で、そのフロアに備えてあるであろう更衣室で着替え、まずは4階で事務作業などを行う。
もし製造の作業にあたるのであれば、2階、あるいは3階に降りていく。
そして作業が終われば、あるいは休憩時などは、また4階に上がっていく。
食堂や休憩所などは、当然そこにある。
そして作業を終えて退勤して帰るときも、その4階から下に出ていく。

これがこの工場の大きな作業者の、つまりは「ヒト」のメインの動線でしょう。

 

全体を見るとこの工場はちょっと左右が、手前に出っ張ってます。
そこに階段やエレベーターがあるのでしょう。
製造施設は基本、無窓構造です。ということは、各階に窓を設けている向かって左が一般の階段で、窓のない右側が着替えた後に2階、3階へと上り下りする階段になっているのでしょう。

つまりヒトは、向かって左側下の玄関から工場内に入り、そして階段かエレベーターで4階まであがり、左側に流れて着替えたりなどを行い、そして階段かエレベーターで2階、3階に向かう。

そういう流れが、ただこの外観だけから覗けて見えてきます。
プロはこのようにして、食品工場を外観から透視していくのです。

この工場はどこで製造を行っているのか

さあ、ヒトの動線が少し見えてきました。
そしてここから確実にわかる重要なことは、この工場は4階以下、1階から3階のフロアが製造エリアとなっている、という事実です。
ではそこから、さらにトレースし、読み取っていきましょう。

1階は物流、つまり資材や包材の入荷口と、出来た製品を出す出荷口になっている。
となると、1階はそれらを保管するための、およそ冷蔵・冷凍のエリアとなるだろう。
あるいは、それらの下処理などもあるかもしれません。
通常の工場というのは、1階がその製造のメインとなっていることが多い。
だから1階から3階にかけて、製造ラインが組まれているのでしょう。

 

画像が見当たらなかったので、すみません、これも当日の画像を使います。

では、ここで少し場所を移動して、建屋の側面をチェック。
何を見るためかというと、給排気のダクトがどう走っているか、です。

食品工場には加熱調理が必要です。
そして場内で加熱調理などの高熱を扱うのであれば、排気ダクトなどでその蒸気を排気して外に出さなければいけない。
だからその排気がどこから出ているかを見れば、外からでもどんなことをやっているかがおぼろげながら見えてくるのです。
(番重洗浄などの洗浄作業でも使いますので、そこに注意は必要ですが)

さて、これを見てみると、2階、3階に排気ダクトが大きく走っていますね。
ということは、2階、3階で何かしらの加熱工程が行われているということがここから判ります。
しかも、2階には排煙窓まである。
ビンゴです。
ここが加熱調理エリアです。

その一方で、1階からの排気ダクトがないことから、1階では加熱するような調理工程がそれほどないことがわかります。
どちらかといえば上階に加熱工程を集めているのでしょう。
まあでもメインの製造は1階と2階なのでしょう。そういうところが多いですからね。
3階まで挙げて行うのも手間がかかる。おおよそは1階と2階で済むようになっているのだろう。
にもかかわらず3階にそれがあるのは、ちょっとした何か施設があるんでしょうね。

 

更に、もう一度正面に戻って建屋を真正面から見ると、ふと面白いものが正面壁面にあるのがわかります。
2階には左右2つ。
3階には向かって左に1つ。
外壁に、スチールシャッターがあるのが見えますよね。

なにもないのに、こんなところを空けたら飛び降りるだけだろ、という謎のスチールシャッター。
こんなん必要あります?
何でしょ、これは。

実はこれは、特別な場合、例えば階段などで持ち込めないような、製造用の大型の重機などの出し入れがある場合、これを使うのです。
ということは、そのフロアに製造工程がある、ということをまさに物語る存在なのです。
そして2階に2つある、ということは高温調理がその階に集中している、ということです。

さあ、どうでしょう。
ただ外から工場を眺めるだけでも、少しずつ中が見えてきたんじゃないですか?

この工場はどうやって製造を行っているのか

さて、最初の話、「モノの動線」に戻りましょう。
この工場は向かって右側のトラックヤードから資材が運び込まれ、搬入されてきます。
覚えていますか?

 

2階、3階と違って、1階には排気ダクトはそえほど多く走っていなかった。
ということは、1階では製造工程はない、あっても加熱をそれほどまでにしない、ということになります。
では1階フロアはどうなっているのか。

このトラックヤードのプラットホームを見ると、トラックがすっぽり収まる状態になっています。
まあ、よくある構造です。
トラックの荷台はクッションと断熱材に覆われた緩衝材に密接され、そこで荷降ろしをすることになります。
どうしてこんなことをするのかといえば、例えば真夏などでも、室温を低く維持させることで資材や製品の温度を維持するためです。
つまり、このトラックヤードの先の搬出室や搬入室の室内は確実に冷温管理されています。
冷蔵・冷凍で入ってきた資材の温度をあげないためです。

ではそうして入ってきた資材を、どうするか。
そう、冷蔵倉庫、冷凍倉庫がまず必要になるのです。
つまり1階は、そうした冷蔵施設があるのだ、と思っていいでしょう。
まあ通常それだけではないでしょうから、洗浄や下処理など、最初の調理がここにあるのでしょう。
入ってきた資材を最初に下処理し、加工するのが1階。
そして加熱加工などを行うのは、2階にあげているのでしょう。

 

これらをあわせて考えてみると。
まず従業員は左の玄関から入って、4階に上がって着替え、そして下の階へと降りていく。
これが「ヒトの動線」です。

では「モノの動線」はどうなっているのか。
基本的に、この工場は1階から3階が製造工程だ。
とくにその中心は1、2階。
そこで製造のほとんどがなされているんでしょう。

さて。最初に資材は、工場の向かって右側から、搬入される。
それを1階で冷蔵・冷凍保管される。
野菜や肉の下処理、調味調合のようなことも1階でやっている。
いいくつかの焼成工程も、この1階の奥のほうにはあるんじゃないかな。

で、今度はそれを次に2階に運びます。
あるいは違う惣菜などもこっちに行くのかもしれません。
いずれにせよ、ここで加熱調理し、惣菜やサンドイッチの具材を作る。
そしてスライスやカットなど幾つかの仕上げ工程を経て、包装へ。
3階もまた、違うものを扱っている。
惣菜、サンドイッチと一言に言っても色々あります。取り扱いの品種の多い工場なのでしょう。
いずれにせよ、ここで検品、包装され、箱詰めされ、で1階にまた降ろされ、向かって左の搬出口から出ていく。
大体、これがこの工場の流れとなっているんじゃないかな。

勿論、これはあくまで外側から工場を見ての想像です。
恐らくはそんな作りなんじゃないかな、ということ。
全然違っていたら、すみません(笑)。

うーん、
工場が稼働していれば、従業員さんの外部作業やその状況、外部業者の動きなどでもう少し情報を得れたかもしれませんが、稼働が止まっている工場を外観だけで捉えようとするとなると、やはりこのくらいが限界かな。

ぶらり、葛西臨海公園

以上、これで工場探索も終了。
ぼくの職業病のような変態的サイコパス欲求も存分に満たされました。

続いては、ぶらり葛西探索。
さあ、
どこに行こうか。

そう、
葛西といえば、「葛西臨海公園」。
「葛西」、と言ったら次に「臨海公園」とスラっと出てくるくらい、ここ葛西の顔のようなスポットです。
しかもここから、車でほんの数分のところというじゃないか。

そんなわけで、小雨はパラついているものの、ちょっと立ち寄ることにしましょう。

 

駐車場に車を止めて、傘を片手に少し散歩。
晴れていたら最高だったのに。残念。

メインの遊歩道に向かって少しばかり歩く。
この葛西臨海公園は広大な敷地のなかに、観覧車あり、水族館あり、BBQ施設あり、様々な遊戯スポットあり、海辺の岩場ありと、実に充実した公園で知られています。
今日は連休後の平日なのと、雨がパラついているせいか、来客はかなり少なめ。
でもそれがかえって独り占め気分で、楽しい。

 

クリスタルビューから、下の庭園と海を望む。
天気が今ひとつなせいか空も海もグレーだけど、でも夏の猛暑も和らいで、こういうところに来るのにはホント最適な季節だなあ。

 

海に向って歩いてみる。
葛西海浜公園。海岸に飛び出た公園があるようです。
そっち行ってみようか。

波打ち際を歩きながら一人、しばらく海をぼんやり眺める。

気持ちいいなあ。
折角の秋なんだから、コロナもあるけれど、でもお出かけもっとしたいよなあ。
ドライブいったり、美味しいもの食べたり。
んで、ただの旅行記じゃなく、そこに衛生管理屋独自の目線を散りばめてさ。

「ぶらり、衛生管理屋」なんつってね。

あ、これよくない?
何よりぼくがすげー楽しくない!?
いや、これいいよ、だって楽しいもんぼく!

 

はい、
そんなわけでこの新企画が決まった瞬間の眺めがこちらでございます。

 

 

ふと掲示物に、目がいく。
へえ、こっちのほうにもセアカゴケグモ、いるんだ。

実を言うとセアカゴケグモは、東京東側の湾岸では結構生息しています。
特に江東区とか港区。
あの豊洲市場にも、セアカゴケグモは生息していて、注意喚起のポスターを目にするくらいです。
だから、別段ここにいたって確かにおかしくはない。
でも大概は、船にのってくるもの。
なので、もっと港湾に近いところで見るものです。
ちょっとここは距離があるな。

 

ヤブカの吸血スポット、発見。
ヤブカはここにくれば、BBQにきたBQNの血に事欠きません。

こういう場所で蚊に刺された。
それ、ほぼほぼヤブカです。
ちなみにヤブカは、日中でも吸血行動します。
しかもその活動ピークはちょうど今頃です。
お気をつけて。

 

しばらく歩くこと10分ほど。
ぐるっと公園を回って、観覧車にたどり着きました。
下から見上げる。
お約束フォト。

ぶらり、葛西インドカレー

さあ、葛西臨海公園もたっぷり堪能した。
小一時間歩いていたらお腹が減ってきた。
そりゃそうだ、そろそろ昼時だ。

葛西といえば、カレーだ。
葛西といったら、インドカレーだ。

なんでも葛西はリトルインディア、インド人村というのがあって、都内で一番在認知インド人が多いという話。
そこで注目されているのが、インドカレー。
そりゃ行かなくちゃ!

ささっとスマホでググる。
昼時で混みそうな駅チカは避けたい。
こっちは車だ、その理をいかして、少し離れたところにするとしよう。

西葛西から少し北に進んだ、駅からちと離れた街中のインドカレー屋さん。
よし、ここにしよう。

ということで、ご到着。
「ムスカン」。

人がゴミのようだ!(違

何にしよう、エビカレー。
いや、どうせなら2種のセットがいい。
あとチキンバターカレーをランチセットで。

 

最初にラッシーとサラダが到着。
うん、まあ普通。どこにもあるやつだ。

 

ビリヤニ、
ああ、そういう選択もあったか。
今度はそっち頼もう。

 

そんなことを考えつつ少しばかりそれをつまんでいると、いよいよメインのカレーが。
右がエビカレー、左がチキンバターカレー。
それにナンと、あとインディカ米までついてくるのか。

 

んじゃエビカレーから。
うん、美味い。濃厚だが、サラっとしている。

 

バターチキンカレー。
こっちはよりコクがあるな。
米に合いそうだ。
スプーンですくって、ご飯と一緒に。
うん、これだ。日本米のもっちりさとは違うインディカ米のさっくりした食感がカレーを受け止めてくれる。

ナンも悪くはない。
でも正直、ちょっとぼくには甘い、かな。
てか、カレーも実はそう。
いや、確かにスパイシーさと濃厚さは美味いのだけど、おっさんにはちょっと甘さが重いと感じちゃう。

まあ、そんなことを思いながらも、なんだかんだで完食。
ふう、なんだかんだで美味かった。
ごちそうさま。

いやあ、葛西臨海公園にインドカレー。
いい名物のある街ではないですか、葛西。

そんなわけで小雨の中、変態工場探索に公園散歩と美味しいものをたっぷり食べて、満足げに衛生管理屋は帰っていくのでした…。

まとめ

新企画、「ぶらり、衛生管理屋」。
毎度毎度、さすらいの(?)衛生管理屋が、日本全国、東西南北津々浦々、あちこちにぶらりと出かけては食品衛生のプロとしての鋭い眼差しをご披露。
そんな第一弾「ぶらり」が、今回の「ぶらり、葛西探索」でした。
いかがだったでしょうか。

以上、このように、このブログでは食品衛生の最新情報や知識は勿論、その世界で長年生きてきた身だから知っている業界の裏側についてもお話しています。
明日のこの国の食品衛生のために、この身が少しでも役に立てれば幸いです。

■□貴方の工場・店舗で悩んではいませんか■□
・どうやって防虫管理・衛生管理をすればいいか判らない
・今やっている防虫管理・衛生管理が正しいか判らない
・何か問題が発生したときの対応が判らない
・取引先や保健所の査察が不安だ
・でも余りコストもかけられない
だったら貴方が防虫・衛生管理のプロになればいいのです!

高薙食品衛生コンサルティング事務所にようこそ
  • 私達は、どんな工場、お店の方でも防虫管理・衛生管理のプロレベルに育成することが出来ます。
  • 何故なら、防虫管理・衛生管理のプロとは、基礎知識に加えて「正しい管理の仕組み」を作れる能力を持つ者のことだからです。
    この「管理の仕組み作り」を知るこそが、防虫管理・衛生管理のプロへの道なのです
  • そんな防虫管理・衛生管理のプロを育成し広めることで、日本の「食の安全安心」を、さらにより広く、より高くさせることが私たちの使命だと信じています
  • どうですか?
    そんな防虫管理・衛生管理のプロにあなたもなって、本当の「食の安全安心」を私達と一緒に広げていきませんか?