夏、そしてとくに秋にかけて気をつけるべき、危険な虫というのがあります。
毒を持ったり、あるいは人を刺したりなど、やもすれば大きな被害や病気、最悪な場合は死にすら繋がりかねない。
そんな、秋の危ない虫について、今回、そして次回と、二部構成でお話させていただきます。
(今回はその前編となります)

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
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日本に生息する「危ない虫」

(こちらは二部構成の「前編」になりますので、もし「後編」から来られた方は、まずはこちらを最初に読んでください。)

いやあ、暑かった!
今年の8月は本当に暑かった。
まじで!暑かった。
記録的猛暑、まさにそれだった。

しかし、そんな夏も終わって、ようやく!
ようやく、9月になりましたよ。
しかしそれでもまだ残暑は厳しく残っていますし、まだまだ虫の活動期でもあります。
いや、実はですね。
秋こそが実は虫のシーズンだったりするのです。

そして、実は。
屋外には、人に害をなす虫というのが存在します。
この日本国内だって、そんな「危ない虫」というのは意外にも数多くいるものです。
しかも。
こうした「危ない虫」に気をつけないといけないのは、実は夏もさることながら、いやむしろ夏より秋だったりすることすら多いのです。

秋に気をつけるべき10の「危ない虫」
  • スズメバチ
  • アシナガバチ
  • ムカデ
  • マダニ
  • ツツガムシ
  • ヤマビル
  • ブユ
  • ドクガ・チャドクガ
  • 蚊(ヤブカ、イエカ)
  • カミキリモドキ

 

今回はそんな「危ない虫」について、お話していきましょう。

なぜ「秋」に「危ない虫」のか

さて、皆さんは「秋に危ない虫」というと、「いやそれって夏じゃないの?」と思うかもしれません。
ではなぜ「秋」なのか。

いや、実は夏だって危ない虫は活動しています。
だから夏は大丈夫だけど、秋に危ない、とかそういう意味ではなかったりします。
正確には、これらの多くは「夏から秋にかけて危ない虫」でもあります。

ただし。
今や日本の夏は、あまりに暑すぎます。
地球温暖化。ヒートアイランド現象。異常気象。
そこらの理由については専門家におまかせしますが、とにかく異常な位の暑さです。

そして、これほどの暑さになると、実は夏季の活動が鈍ってしまう虫というのも少なくはありません。

 

以前に、こんな記事を書きましたが、実は「夏季ダウン型」の虫は、少なくない。

というか一昔前までそうでもなかったけれど、この暑さにおいては夏の活動が弱まっている、そんな虫も存在します。
一般的に、日本に生息する虫は35℃を超える気温では活動しません。
あの夏のイメージの強いゴキブリですら、35℃を超える環境では活動が著しく鈍ります。
もともと熱帯の虫なのに、です。
上に「危ない虫」として書かれてある蚊も、同様です。

するとどうなるか。
気温が低下し、程よく活動温度帯になった秋が一番活発に活動する時期になります。

それともうひとつ。
こうした昆虫は、秋が深まっていくと、自ずと越冬に向かいます。
つまり、寒い冬を頑丈な卵で過ごすため、卵を産もうとします。
そこで活動も盛んになる。
例えば、蚊は卵を生むために栄養が必要になり、吸血を盛んに行おうとします。
だから一層、この秋に人や動物を刺すようになります。

繁殖期になると活動が活性化するどころか、獰猛になるものもいます。
スズメバチやアシナガバチなどがそうです。
これらのハチは、実は夏まではそれほど攻撃的ではありません。
しかし夏を超えるころに、働きバチの数が最大になり、また巣も大きくなります。
ここで女王バチが産卵や越冬に向かうため、働きバチは巣を守らなければいけなくなります。
その結果、人などが近づくと攻撃する習性が秋に最も高まります。
ですからハチの被害が増えるのも、この秋だというわけです。

さらにはツツガムシによる「恙虫病」が問題になるのも、秋が一番多いという統計が出ています。
というのも、ツツガムシが卵から孵化するのが秋だからです。

また秋といえば、行楽シーズンです。
確かにこの新型コロナウイルス禍のご時世においては、なかなか遠出もままならないかもしれません。
しかしそれでも、秋に連休を控えている今、これから野に出たり自然の豊富な環境に行く予定のある人も多いかと思います。
そこで、観光客がヤマビルやムカデなどの被害にあうということが発生したりします。

もう一つ加えるならば、虫の生態ステージというものに関係していることもあります。
つまり、その「危ない虫」はいつ、どの段階で危なくなるのか、ということです。
虫は、卵から幼虫になり、場合によっては蛹になり、そして成虫になります。
そして虫によっては、ケムシなどのように幼虫に人に害をなすものだってあるのです。

例えばチャドクガという、「毒のある虫」のガは、年に2回、卵から生まれます。(孵化)
それが初夏と、秋です。
このチャドクガは、幼虫にも毒針を持ち、そして成虫にも毒針を持っており、それに触れると激しい炎症を起こすものです。
さて、初夏に生まれた幼虫はそのまま秋に成虫に育ちます。
一方、秋に産まれたらそのまま幼虫で育ちます。
つまり秋は毒針を持った幼虫と、初夏に生まれて育った毒針を持った成虫の2つが生息している、というわけです。
さらには、ケムシの中でも刺されたら最も痛いとされるイラガも、同様に年2回、初夏と秋に産まれます。

危ない「害虫」とは?

さあ、ではそんな「危ない虫」は、どんなふうに括られているのでしょうか。

一般的にこうした人間に健康的な害を咥える虫のことを、ぞくに「害虫」と呼ばれて括られています。
ただしこの「害虫」というのは、あくまで人間の立場からの話であって、生物学的にそんな区分は存在しません。

ですが便宜上、防虫対策の観点から、害虫というのは大きく二つに区分されます。
それが、「衛生害虫」と「経済害虫」です。

害虫の区分
  • 衛生害虫:衛生的、心理的な害を人に与えるもの
  • 経済害虫:家屋、家具、食品、繊維などに経済的加害を与えるもの

 

これらについては、ついこの間、記事にも書いてきた通りです。
詳しくはそちらをご覧くください。
ここでは重要なことにだけ触れるだけにとどめておきます。

 

「害虫」の区分の仕方に、これという決まりはありません。
ですが、よく使われている括りというのは存在します。それがこの区分の仕方です。

目茶苦茶簡単に一言でいうなら、「害虫」が人間の何にその「害」を与えるのかということです。
それが「身体(心も含む)に対して」なのか、それとも「生活(金)に対して」なのか。
これらはつまり、害されるのは「体」なのか、「もの」なのか、ともいえるでしょう。

人間自身の身体を傷つけたり、病気にさせたり、あるいは不快感を与えるもの、それが前者、「衛生害虫」です。
そしてもう一方、農作物や食品、家などの財産を傷つけるもの、それが「経済害虫」です。

これらについての細かい解説は、ぜひとも先の記事をよく読んでいただくとして。
さて。

今回の話のテーマは、「身体」に対して直接的な害を与える虫、つまりは「衛生害虫」についてです。
で、この「衛生害虫」というものも、~まあはっきりと教科書的に決まっているわけではないのですが、それでも一応一般的には~大きく3つに分けられるかと思います。

衛生害虫
  • 媒介害虫:病気を媒介するとされる虫
  • 有害害虫:健康被害を与える虫
  • 不快害虫:精神面での不快さを与える虫

 

これらのうち、法に規定されているもの、いわゆる法的な意味でいう「衛生害虫」が、「媒介害虫」というものです。
これは法律によって「衛生害虫である」とはっきりと公的に定められているものです。

さてこれらに対し、人間を吸血したり、刺したり咬んだり、もしくは触れたりすることで皮膚炎などといった健康上の害をおこしたりする虫も存在します。
それが「有害害虫」です。
夏から秋にかけて、野外で注意しなくてはいけない危険な虫、というのはこの「有害害虫」(と一部媒介害虫)のことです。

ちなみにもう一つの「不快害虫」というのは、別に害を与えないけれどキモい、見て不快だ、何も直接的にはされていないけれどキモいから精神的に害を与えられた、というちょっとかわいそうな虫のことです。

危険な虫は「吸血昆虫」と「有毒昆虫」

では、これらを合わせて考えてみましょう。

夏から秋にかけて注意すべき危険な虫とはどんな種類があるのでしょうか。
ずばりそれは「血を吸う虫」、つまりは「吸血昆虫」
それから、「毒のある虫」、つまりは「有毒昆虫」の二つです。

夏~秋の危険な虫
  • 吸血昆虫:血を吸う虫(疫病の媒介、出血やかゆみなど)
  • 有毒昆虫:毒のある虫(刺咬による痛みや腫れ、皮膚炎、アレルギーなど)

 

「吸血昆虫」とは、吸血や刺咬によって人に様々な健康上の害を与える虫のことです。
なかには感染症をも運ぶものも含まれます。
カ、アブ、ブユ、ヒル、マダニ、ツツガムシなどがそれに含まれます。

一方で「有毒昆虫」とは、有毒物資をもっており、接触、あるいは他の方法によって害を与える虫のことです。
スズメバチやアシナガバチ、ムカデ、ドクガ、毒グモなどがそれに含まれます。

まとめ

少し長くなってきてしまいました。
まずは前篇、ここまでとしておきましょう。

夏から秋にかけて、危険な昆虫というのが存在します。
しかもこれらは、やもすれば夏よりも秋のほうが危険度が高かったりします。

 

秋に気をつけるべき10の「危ない虫」
  • スズメバチ
  • アシナガバチ
  • ムカデ
  • マダニ
  • ツツガムシ
  • ヤマビル
  • ブユ
  • ドクガ・チャドクガ
  • 蚊(ヤブカ、イエカ)
  • カミキリモドキ

 

例えば、繁殖の時期だったり、暑すぎる夏より活発になったり。
あるいは発育ステージ上の関係だったり、人間側の都合などなど、いずれにせよ夏よりも秋に寧ろ問題が多く起こりうる、あるいは夏とほぼ同様に秋にも問題が起こりやすい、そんな秋に危険な虫がこれらです。

では、これをもう少し区分してみるとしましょう。

人に害をなすような危険な昆虫には、「血を吸う虫」である「吸血昆虫」と、「毒のある虫」である「有毒昆虫」があります。

夏~秋の危険な虫
  • 吸血昆虫:血を吸う虫(疫病の媒介、出血やかゆみなど)
  • 有毒昆虫:毒のある虫(刺咬による痛みや腫れ、皮膚炎、アレルギーなど)

 

では、それらにどのような虫が含まれるのか。
またそれらに刺されたり触れたり噛まれたりすると、どのようになってしまうのか。
それに対処するにはどうすればいいのか。
それを後編では解説していくことにしましょう。

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