工場・店舗の防虫対策(ペストコントロール)には、幾つかの重要な「視点」が存在します。
それが、防虫対策における「鳥の目」「虫の目」「魚の目」です。
そんな、防虫対策に必要不可欠な3つの視点について、今日はお話したいと思います。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えいたします。

 

今日のお話の概要
  • 防虫対策に必要不可欠な3つの視点とは「鳥の目」「虫の目」「魚の目」である
  • 「鳥の目」とは、全体を俯瞰して高所から問題を探し出す、「捕まえる側」の視点のことである
  • 「虫の目」とは、低所での局所的な問題や見えない盲点を探し出す、「捕まえられる側」の視点のことである
  • 「魚の目」とは、時間軸の流れを読み、環境の特性を知る、「客観的な側」の視点のことである

 

 

鳥の目・虫の目・魚の目って?

ところで、皆さん。
「鳥の目・虫の目・魚の目」理論ってご存知ですか?
これは、経営論やマーケティング論などでよく例として使われる、市場やビジネスに対する視点のことです。

 

ビジネスにおける3つの視点
  • 鳥の目
  • 虫の目
  • 魚の目

 

「鳥の目」とは、視野を広くして、マクロで幅広く市場全体を見渡せる視点のことです。
方や「虫の目」とは、逆に物事を小さく掘り下げて、ミクロな細部を見る視点のこと。
そして時代の流れをつかむ、時間という観点から見る「魚の目」。

つまりビジネスにおいては、このような各レベルにおける様々な視点が重要だ、ということのようです。

 

そしてこのことは、何もビジネスの世界だけに限りません。
情報の調査・分析、事象に対する問題解決などにおいても実は有用だったりします。

そう、工場や店舗での防虫対策をするにあたり、重要な視点。
それがこの「鳥の目」「虫の目」「魚の目」の「3つの目」なのです。

実際、ぼくらプロは日々常に、これらの「視点」をしっかり現場において行っているのです。
いうなれば、その「視点」の精度こそが、プロの力量、技量といってもいいかもしれません。

すなわち。
それら3つの視点を持つということは、防虫対策(ペストコントロール)においては欠かせないスキルなのです。

 

防虫対策(ペストコントロール)における3つの視点
  • 鳥の目:全体を俯瞰して高所から問題を探し出す、「捕まえる側」の視点
  • 虫の目:低所での局所的な問題や見えない盲点を探し出す、「捕まえられる側」の視点
  • 魚の目:時間軸の流れを読み、環境の特性を知る、「客観的な側」の視点

 

ではこれらはどのようなものでしょうか。
一つ一つ解説していきます。

「鳥の目」で高所から見渡し問題を探す

「鳥の目」とはどのような視点でしょうか。
それは、高く飛んで工場や店舗を上から見下ろすとともに、餌である虫を上から捉える「捕まえる側」としての目線です。

 

「鳥の目」で見る
  • 全体を俯瞰して見渡し、状況を把握する
  • どんな餌(虫)がいるのかを予測する
  • 虫のいる場所(問題のある場所)を探し出す
  • 高所から見下ろす

 

まず最初に注目すべき視点。
それが「鳥の目」です。

さあ、あなたは鳥になります。
鳥の目でその工場・店舗を見たら、どのようになりますか。

まず、全体を広く見渡すことになりますね。
いわゆる「俯瞰の目」というやつです。
これによって工場・店舗の全体を見渡し、どこに問題があるのかを広く見ることになります。

またこの目は「見渡す目」であると同時に、餌である「虫を捕まえる側の目」です。
ですから次に、あなたが鳥だったら「どんな餌=虫がここにいるのか」を想像しますよね。
だって餌によって、いる場所は変わります。

餌の虫は、飛んでいるのか、歩いているのか。
外から入ってくるのか、中で発生しているのか。
水が多い場所にいるのか、粉溜まりにいるのか、などなど。
それを把握しないと、餌を捕まえることが出来ませんよね。

ここにはどんな餌となる虫がいそうなのか。それを予測するのも「鳥の目」です。
(ビジネスにおける「鳥の目」としたら、これは「市場にどんな商品のニーズがあるのか」を予測する目、となりますね)

そして、その虫がどこにいそうなのか、それを広く全体を見渡してここらへんだと「あたり」をつける。
これが「鳥の目」の最も重要なポイントです。

まずは広く、高く工場・店舗を見渡す。
そして、全体としての流れを見渡し、把握する
そして、工場のどこに問題があるのか予測し、どこにどんな捕まえるべき虫がいるのか、俯瞰して当たりをつける。

実はこれは、我々プロも最初に現場に行ったとき、何より最初に行う目線です。
ざあっと広く、まるで鳥になったように高いところから、流れや状況を把握し、虫をサーチするのです。

(でもこんな「鳥の目」はやだ)

「鳥の目」とは高所からの目である

そしてもう一つ、重要なこと。
それが「高所への視点」です。

我々は、人間の視点から清掃などを行うため、得てして視点の「上下」を見落としがちです。
つまり自分の体の見えるところより高いところ、低いところ。
脚立などでないと、あるいはしゃがんで覗き込まないと見えないところ。
そこを普段は行わないものです。
面倒くさいから意図的にやらない、なんてことも多いことでしょう。

例えば、目の前に高い棚があるとしたら、貴方はどこを掃除しますか。
そう。
一番上って結構清掃しないものなのです。
そして清掃しないものだから、そういうところに問題が放置されているものなのです。

こうした高所に対する目線というのは、日々意識しないとなかなか養わないもの。
というか、敢えて意識しないようになる。
だからこそ、抜けがちになる。
そして、そのうち意識から抜ける。
そしていつの間にか問題要因になっている。
こういうことに心当たりはありませんか?

しかも実は高所は、異物混入要因になりやすいのです。
だってモノってどこから落ちてきますか?
落下し、浮遊し、拡散する。それこそが高所の特徴だからです。
つまり高所を見るクセをつける、ということは異物混入対策において非常に重要かつ有効な防衛手段なのです。

それらを防ぐために必要な視点。
それが「鳥の目」です。

「虫の目」で細部や見えない箇所を見る

次に注目すべき視点。
それが「虫の目」です。

 

「虫の目」で見る
  • 住みやすい場所を見る(餌がある、隠れやすい、見つかりづらい)
  • 入れってこれる場所を見る(隙間がある、亀裂がある)
  • 見えない「盲点」を探す
  • 下から見上げる、覗き込む

 

 

では「虫の目」とはどのような視点でしょうか。
それは、低いところ、目の届きづらいところ、見えないところに潜んで生きようとする、「捕まえられる側」からの目線です。

さあ、次にあなたは虫になります。
虫の目でその工場・店舗を見たら、今度はどのように見えますか。

当然、「生きたい」と思いますよね。
だって、虫だって生きています。
餌も食べたいし、敵に襲われたり見つかったりしない、安住出来る家も欲しい。
だから生きている以上、必ずどこかから入ってきて、どこかに「住みか」を求めます。
つまり、この「入り口」と「餌」と「住みか」を細かく探すのが、「虫の目」です。

「虫の目」とはミクロの目です。
大局的、俯瞰、マクロである「鳥の目」から、今度は局所的に、細かく、ミクロに現場を探るのです。

どこから入ってきたのか。
どこに餌があるのか。
どこが隠れやすいのか。
それを探るのが、虫というミクロの目です。

 

「虫の目」で探すもの
  • 入り口:どこから入ってきたのか
  • 餌:どこに餌があるのか
  • 住みか:どこが隠れやすいのか

 

 

さて、ここで重要なのは、「見えないところを探す」ということです。
モノの裏だったり中だったり、天井裏だったり、床下だったり、亀裂の中だったり。
そうした見えないところに虫は隠れ、生きようとします。

細部に加えて、こうした「盲点を探す目」もまた、「虫の目」のもう一つのポイントです。

盲点といえば、目の届きづらい下のほうです。
先の「鳥の目」の話とは逆ですね。
普段、低いモノの下などは覗き込まないでしょう。
ですが、多くの虫は下のほうに生きるものです。
こうしたところを見ようとするのが、「虫の目」です。

この「虫の目」の鋭さこそが、実はプロの技量でもあります。

「虫の目」とは、生物としての虫のリアルを知ることだ

この「虫の目」になる、というのは、実は非常に奥深いことです。
それは、防虫管理において「虫」という対象をリアルに知る、ということだからです。

先にぼくは、こう言いましたね。
「虫だって生きている」、と。

実を言うと、プロや研究者以外、この感覚を持ったひとに会ったことが滅多にありません。
どんな偉い本社の品管さんでも、衛生管理の学識者でも、です。
(もっともこの人達は虫のプロではない、ただの「他の人よりちょっとだけ詳しい素人」ですがね)

「虫」を相手とすると、プロ以外の方はなぜか「虫」をモノと捉えがちです。
「虫」を生き物と考えなくなるのです。
「虫」がそこらの棚と同様、あたかも自在に、こっちの都合で動かずにいかようにもなれるものだと思いたくなるのです。

全くもって、大間違いです。
そこまで人間は、万能ではありません。
それをなんとか人間の積み上げ、研鑽してきた知恵や知識技量で「管理」しようと工夫するのが「防虫管理」です。

「虫だって生きている」、
この考えてみればごく当たり前な感覚を、プロではない一般のひとは基本、持ちません。
何故か、全く持てません。
虫は嫌いだからとそんな感覚はいらないとなり、考えもしません。
考えたくないので、あたかもモノと同様にしか見えなくなります。
モノのつもりで対応しようとしているから、ズレているので効果が出せないのです。

実際、あなたはその感覚を持てますか?
胸に手を当ててみてください。

「生きている感覚」というのは、虫はモノじゃない、ということです。
モノではないということは、こっちの勝手や考え、嫌いだという勝手な感情だけで都合よく動いたりなくなったりしてはくれない、ということです。
生き物だから、生きるのに必死です。
だから人間の見えないところで必死に生きて、必死に繁殖し、生き残ろうとしています。

そしてこの感覚の「ある・なし」が、実は非常に重要です。
虫が、どこで生きようとしているのか。
これを探す力こそが、実はプロとしてのセンスだったりもします。

(でもこんな「虫の目」はやだ)

「魚の目」で客観的に、時間の流れと環境を捉える

さて、最後は「魚の目」です。

 

「魚の目」で見る
  • 「これまで」を見る(過去の推移)
  • 「これから」を読む(今後の予測)
  • 水=「特性」を捉える

 

「魚の目」とは、主体的な「捉える側」でも「捕まえられる側」でもなく、「客観的に流れを読もうとする側」からの目線です。

え、魚も虫を食べないの?、というのはまあちょっと置いておいて(笑)。

「魚の目」とは川や海流のように、時間軸を泳ぐものの「目」ということ。
それに加えて「水」つまりは、環境を読みとる「目」だということ。
この2つが重要です。
つまりは、泳ぎ生きている「水」の流れ=とりまく環境や時流を客観的に見る「目」のことですね。

「鳥の目」「虫の目」といったそれを実際見ている「今この場所、今この時」ではなく、この「過去」はどうだったのか。この先の「未来」はどうなるのか。
その時間の「流れ」を見るのがこの「魚の目」です。

例えば、モニタリング記録や防虫管理報告、クレーム履歴や過去にあった問題のヒアリング。
それらのデータから「これまで」を知り、そしてそれに基づいて「これから」を予測する。
そして「どう泳げばいいか」=どう対策を行っていけばいいか、を読む。
それが「魚の目」です。

つまり「魚の目」とは、時間軸という「時間の流れ」に対する感性や、それを読み解く力量が必要になります。
これはビジネス目線でいうところの「魚の目」と同じですね。

「魚の目」で自分の泳いでいる「水」を知る

それともう一つ。
「魚の目」とは、客観的に自らの置かれた環境を読む目でもあります。

それは自分の泳いでいる川の「水」、つまりは工場・店舗の「特性」を捉える目です。

 

前に書きましたが、工場・店舗には、必ず「特性」というものがあります。
(詳細は上の別記事を参照下さい)

各工場・店舗において、この「特性」によって問題が全く変わってきます。
立地、環境、製造品目、使用資材、施設の新旧、などなど。
それらが変われば、問題や要因が全く変わってきます。
同じ「特性」の工場・店舗なんて存在しません。
だって、水を多用する地方の惣菜工場と小麦粉を多用する都内のパン屋さんでは、事情が全く違うでしょ?
これが「特性」=「自分が泳ぐ水」です。
この「水」という環境に対する目を持つのも、「魚の目」のポイントでしょう。

まとめ

今回は、防虫対策の観点においても非常に重要な、「鳥の目」「虫の目」「魚の目」について解説させていただきました。

 

防虫対策(ペストコントロール)における3つの視点
  • 鳥の目:全体を俯瞰して高所から問題を探し出す、「捕まえる側」の目
  • 虫の目:低所での局所的な問題や見えない盲点を探し出す、「捕まえられる側」の目
  • 魚の目:時間軸の流れを読み、環境の特性を知る、「客観的な側」の目

 

 

これらはいずれも防虫対策(ペストコントロール)において欠かせない重要な視点です。
ですから、あなたも一度これらの目になったつもりで、改めてご自身の工場・店舗を捉え直してみることをお勧めします。

以上、このように、このブログでは食品衛生の最新情報や知識は勿論、その世界で長年生きてきた身だから知っている業界の裏側についてもお話しています。
明日のこの国の食品衛生のために、この身が少しでも役に立てれば幸いです。

 

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