衛生管理、異物混入対策のプロ中のプロが、異物混入に出くわした際の、正しいクレームの付け方をこっそりと伝授します。
第三回目は、いよいよ実践編。
「飲食店でのゴキブリの異物混入」、二部構成のうちのこちらは後編です。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、 「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えしています。

料理にゴキブリが入っていた!?

プロがこっそり教える、異物クレームの付け方。
今回は4回目。実践編のその1、まずは誰もが聞きたいであろう「ゴキブリの異物混入」についての後編です。

もし飲食店の料理にゴキブリが入っていたらどうすればいいでしょうか。
ここでは、その際のプロによる正しいクレームの付け方を教えます。
こちらは二部構成の「後編」になりますので、もし「前編」をお読みでなければそちらを最初に読んでください。

 

なお、もしこれらの前提の基本である初回2記事を読んでおられなければ、そこを最初に読むことをお薦めします。
これからの話は、それを踏まえてのものとなります。

 

ゴキブリの混入に対しての受け取り方

前回、簡単にゴキブリの異物クレームの付け方について、お話しました。

簡単に言えば、チェーン店の料理にゴキブリが入っていれば、その会社の本社への連絡をしたほうがいいよ、ということです。
どこでも本社は、経営上のリスクマネジメントがその要です。
エリア担当などと違って、自信の保身より、企業経営としてのリスクマネジメントを重視します。
まともな企業であれば、貴方のクレームも、重要なその一つとして扱ってくれることでしょう。

個人経営の印象点の料理にゴキブリが入っていたら。
これはもう経営者次第、としか言いようがありません。
そしてその大概は、ごめんなさい、以上です。
ちなみに、保健所に言ったって、別に大した指導を望まないほうがいいでしょう。

そもそも、私も含め、世の個人経営者は組織論で動かされるのが嫌でやってることが多いものです。
会社組織の一員なら、「なんでこんなやつに謝罪せねばいかんのだ」と思いながらも、その理不尽さを飲み込んで組織の命令に従って、頭を下げることもあるかもしれません。
ですが、個人の経営者はそういうしがらみから逃れる自由さを、責任と引き替えに持って生きています。

嫌なら、やらない。
それが「自由」です。
ですから、すんません、でオシマイ。

 

それともう一点。
ゴキブリの混入程度で賠償責任だなどということが出来るものではない、ということを知るべきでしょう。
理由は、前回詳しく述べた通り。
もらえて、その会社の商品の詰め合わせか、QUOカード。
そのくらいが関の山だと思って行動しましょう。

もっと衛生管理にコストをつぎ込んで、再発を防げ。
余計なお世話だ、お前は何様だ、ウチの経営の責任を取れるのか、と言われます。
言われなくても、確実に思われます。

大体、こういう私のようなプロ中のプロを雇って長期的に管理するとなれば、貴方が簡単に考えるほど再発防止のためのコストは安くありません。

ちなみに、規模にもよりますが、飲食店舗で私にゴキブリを1匹もいなくさせろと言われたら、1年間で最低で1店舗あたり36~48万円はかかります。来年も、再来年も同じくかかります。
それ以下は絶対に受けません。
私もこう見えて一流のプロなので、それが払えないなら絶対にやりません。
世の中のプロってのは、そんな安くはないです。

ワンランク上のゴキブリ異物クレームの付け方

とまあ、これが一般的なクレームの付け方ですが、もう少しワンランク上の対応を考えてみましょうか。

まずゴキブリの異物混入に遭遇したら、その状況をすぐスマホで撮影します。
次に店長を呼び、事情を説明する。
そして、本部にこのことを伝え、このゴキブリについての異物分析報告書を出して欲しい、と要求してみます。

それは出来ない、判らない、そこまでやる必要がない、金が惜しい、くだらない、と言われたら話はそこまでです。
別にそれをあなたに出さなければいけない義務なんて、法的にも企業側に全くありませんので。
ただの、金をかける善意の行為。
しかも、その結果が判ったところで、それで?って話でしょう。
ですが、それが出来たら、貴方の不満も少しは解消されるかもしれません。

だから最初に言ったように、クレームの目的をはっきりとさせて「私はこういう不快な思いをしたから、(別に何も欲しくはないが)しっかりとした対応を見せて欲しい」と伝えるべきなのです。
こう言われたら、企業の責任者は、あるいは個人経営者は、責任として少しは考えることでしょう。

さて。
規模にもよりますが、有る程度の大手チェーン店レベルにもなれば、様々な衛生管理企業、検査屋との付き合いがあります。
例えば、その店の害虫駆除の外部委託先だったり、本社品管の委託先だったり、清掃屋や洗剤屋だったり、はたまたネットで調べた検査機関などなど。

ケースバイケースですが、多くの食品企業は、こういう場合に相談する窓口を持っています。
何か商品クレームがあった場合に、本社の品管として業務上、これが何であるか調べてもらえる依頼先や、対応してもらう決まったチャンネルってのが、必ず存在するものです。

ですからこの手の問題は、本部にまで届けば、大抵その検査屋に相談され、そこに報告書を依頼することになるでしょう。
ちなみに異物の分析同定と報告書の作成で、本部は2~3万円の出費になります。
タダで社会は動きません。

しばらくすれば、まあ1週間もすれば、貴方のところに報告書が届きます。
貴方が遭遇した異物はこのようなものですよと、そこに書かれてあります。
ただそれだけ。
ただのペライチの報告書でしょうが、それでもバイトの「すみません」よりはよっぽど納得は出来るかもしれませんね。

いずれにしたって、2~3万円はかかる検査屋の正式な報告書に菓子折か商品詰め合わせ。
これが、良くてせいぜいゴキブリの混入に対する「誠意」の落としどころじゃないですかね。
この世界で20年以上生きてきたプロの相場感覚ですから、そんなにズレていないはずです。

で、これ以上を求めてゴネる客は、客として企業側には全くいらない存在なので、「何が欲しいんですか?(金ですか?言えば客ではなく犯罪として対処出来るから早く言ってください笑)」と、自ずとなります。
くれぐれもご注意を。

チェーン店でのゴキブリ駆除の実状

ここで少しばかり、チェーン店でのゴキブリに対する対応について、お教えします。

本部直轄の「直営店」の場合、本部が一括して大手害虫駆除企業と契約し、業務委託しているケースが多いでしょう。
つまり、このくらいの店舗数のゴキブリ駆除を、年このくらいの回数で、このくらいの値段でやってくれ、という契約を取り交わしていることが多いのです。

といっても、まあ店舗数メリットで叩かれて、一店舗あたりは大した金額では契約されていません。
どうだろう、規模にもよるけれど、1店舗で1回2万円ももらえればいい方なんじゃないかな。
一流の私はこの程度では絶対に受けませんが(笑)。

でも中には数千円なんて酷いところもあって、そういうところは、業者もそれなりの対応だったりします。
そりゃそうです、世の中、代金以上のサービスを出す必要がありません。

それと、一括で例えば「年6回の駆除契約」を結んだとします。
年6回ということは、2ヶ月に1回、隔月で駆除作業を行う。
2ヶ月スパン、
これは、ゴキブリがいない店舗には丁度いい点検作業期間ですが、いる場合にはとても持たないスパンです。
つまり、いなくならない。減ってもまた、2ヶ月もしたら元に戻ってしまう。その繰り返し。
でも、大手チェーン店は、大体そのくらいをコストとして考えて契約します。

他方。
一般的に、大手害虫駆除企業は「営業」と「現場スタッフ」が違います。
「営業」が結んだ契約のまま「現場スタッフ」がその店に行ったら、とてもじゃないが「年6回の駆除契約」という業務仕様ではゴキブリの完全駆除が出来ない酷い状況だった。
そんなケースはザラにあります。

ですが、契約は契約。
店長さんが本部交渉し、それじゃ足りないからオプションとして経費を申請し、別途駆除作業契約をしてくれ、とやってくれるケースなんて、まあないですね。
仕方ないから、契約は契約なので、その契約仕様のぶんだけやります。
そりゃゴキブリがいなくなるわけがない。

でも、店舗側としては「うちはしっかりとお金を払ってゴキブリ駆除を外部委託している」、「衛生管理にコストを払っている」となるでしょう。
でも、実状は違う。
こういうの、ほんと多い。

大体、一般論としてゴキブリが発生しているお店で、隔月契約でゴキブリはいなくなりません。
駆除してやっと個体数が減る。
でも二ヶ月で、元に戻る。
その繰り返しでしょうね。
だから私がやるなら、年12回施工の3万円、計36万円以上で契約します。
(その代わり、ゼロにならなかったらお金返したっていいと言いますけどね)

汚い店の衛生管理は所詮そのレベル

こうなると最終的には、如何にゴキブリの異物混入に遭わないで済むか、という話になります。

異物混入は、「事故」です。
「異物混入事故」ですので、「事故」に遭わないようにするのが一番です。

結論から言いますが、基本的に私は不衛生な飲食店には行きません。
私自身は時として行くかもしれません。
ですが、家族で行こう、あるいは女の子と一緒に行こう、となった場合には「あ、ここやっぱやめとこうか」ってこともあります。

ゴキブリの「臭い」のする店に入ったら、頼まずに出る。
ネズミの「臭い」のする店に入ったら、頼まずに出る。
このアンテナ、同業の人なら判っていただけるんじゃないかな(笑)。
そう、プロは「臭い」で判ります。

そんなの判らない、という一般の方々。
あなたにも判る方法があります。

はっきり言って、チェーン店だろうが個人経営の店だろうが、例え素人目だろうと、あなたの目から見て「あからさまに不衛生にしている店」には色々な意味で、行かないほうがいいです。

 

あのね、結局、「衛生管理」って「意識」なんですよ。
「意識」のないところに、「衛生管理」は根付かない。
これホント。

経験上、やはり「衛生管理」というのは大きく「意識」が関わります。
「衛生意識が高いのか、低いのか」。
このレベル自体が、その結果に対しての根底となります。

ということは、やはり汚いお店の衛生管理は、そのレベルだということです。

勿論、中には「店内はこんなに立派なのに、なんでこんなにゴキブリがいるんだろう」という店も珍しいわけではありません。
というか割と害虫駆除屋あるあるで、一流店かと思ったら、その裏はゴキブリの巣窟だった、ってのはよく聞く話。
ただし、それでもこの「衛生意識のレベル」は必ず実状に表れるものです。

店の外、内の清掃状況。
テーブルの上の綺麗さ。
トイレの中の清潔さ。
店員の教育や店長のサービス方針、などなど。

これらを見ながら「レベル」を知る、というのはやはり重要かと思います。

最後に

前回、今回と、飲食店におけるゴキブリの混入クレームについてお話しました。
あまり遭遇したくはないでしょうが、もし何かの間違いでこのような状況となった場合には、プロから言える現実論として、参考にしてみてください。
(なるのかなあ笑)

それでは。

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