衛生管理、異物混入対策のプロ中のプロが、異物混入に出くわした際の、正しいクレームの付け方をこっそりと伝授します。
第二回目は、「素人の自分とプロの企業」です。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えしています。

素人の自分とプロである企業をちゃんと理解しよう

プロがこっそり教える、異物クレームの付け方。
今回は二回目となります。
もし前回を読んでおられなければ、前回から読み直すことをお薦めします。

 

さて、前回第一回目では、「異物混入クレームを付ける目的」についてお話しました。
これを踏まえて、話をすすめたく思います。

異物混入クレームを付けるときに、最初にすべきはなんでしょうか。
それは、「素人である自分が、プロである企業を相手する」ということをしっかりと認識することです。

まあ飲食店での話ならそれほどの情報差はないかもしれませんが、少なくとも食品企業の商品に対してクレームを付ける場合には、よりその事実をしっかり踏まえて行動しましょう。

プロ、ということは専門的知識で支えられています。
そして食品企業は、食品を作るプロ集団です。
つまり、その食品を安全に製造することのプロであり、また何か問題が発生した際の対応においても知識をもっている(あるいは私のような専門家の相談先を知っている)プロなのです。

ということは、異物混入クレームが付けられたときにも、どう対応すべきか、どこまでが自分の責任となるのか、どのようにクレームに接すればいいのか。
これらのことに対しても知識を備えているプロということです。

対して貴方は、一般の素人さん。
何も知りません。
その素人が、プロを相手にクレームをつける。
この事実をまずしっかり押さえるべきです。

異物混入でお金がもらえない理由

前回の一回目でのお話に少し戻りながら、お話を広げていきましょう。
これによって「何も知らない素人の自分」と「プロであり知識を備えた企業」という構図がより明確になるでしょう。

 

さて、前回にお話した「クレームの目的」について。
この中で、「お金が欲しくてクレームを付ける」という話がありました。
当然、ムリです。

ではどうして異物混入でお金がもらえないのでしょうか。
まあ、普通に考えてもらえないのは当然なんですが、これを考えてみると異物混入への企業の法的責任が見えてくるのです。

 

さて。
食品衛生の法的根拠は、「食品衛生法」です。
この食品衛生法では、「企業は不潔な食品を作ってはいかんよ」と書かれています。

〔不衛生な食品又は添加物の販売等の禁止〕

第6条  次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は販売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。

一  腐敗し、若しくは変敗したもの又は未熟であるもの。但し、一般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められているものは、この限りでない。

二  有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは附着し、又はこれらの疑いがあるもの。但し、人の健康を損なうおそれがない場合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。

三  病原微生物により汚染され、又はその疑があり、人の健康を損なうおそれがあるもの。

四  不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損なうおそれがあるもの。

 

はい、これがいわゆる「食衛法第6条」、食品衛生をしないといけない法的理由です。

さて、ここには、「不潔、異物の混入又は添加その他の事由により、人の健康を損なうおそれがあるもの」は販売・製造してはいかんよ、とあります。

ほらみろ、「異物混入したものを売ってはいけない」って書いてあるじゃないカーッ!
違法じゃないカーッ!

いいえ、違います。
売ってはいけないのは、「人の健康を損なうおそれがある」ものです。
「異物混入」したことで「人の健康を損なうおそれがある」を売ってはいけない。
ということは、「異物混入」をしても「「人の健康を損なうおそれ」がなければ、食衛法上は別にかまわんよ、ということです。

あ、これはあくまで法律上の話ですからね。

 

虫の混入したものを食べて気持ち悪くなった。健康被害だー!

ああ、そうですか。
それはお気の毒ですね。
ではその商品との関連性を、どう結びつけるのですか?
その健康被害をどう医学上の病気として訴えるのですか?

あのですね、
一般的に「これを食べたら病気になった」と医学的に因果関係を結びつけるのは非っ常ーに、難しいものなんです。

食中毒ですら、その要因を突き止めるのは難しい。
ましてや「気持ち悪い」のがどう病気とするのか、その要因をどう特定し、どのような働きで病域になったとするのか、その立証はおよそ不可能です。

気持ち悪くて寝込んだ。
では、これを商品とどう因果関係を立証するのですか?
そうじゃない人もいるでしょう。

赤い車を見たら気持ち悪くなったら、これは車のメーカーの責任ですか?
空が青いのを見たら気持ち悪くなったら、これは自然の、神様の責任ですか?
これとほとんど変わりません。

まあどこかの病院で、その医者がその病気とゴキブリとの因果関係について診断書を書いてくれる、というなら別なんでしょう。
でも書きますかね、こんなの普通。

だから、寝込んでいるのは、言い方は悪いですが、貴方の勝手です。
そのことを知っているから、プロである食品企業は、素人から「虫が入ったお前のところの商品で気持ち悪くなったら責任取って金払え」と言われても、「いやです」と普通応えます。
これは、因縁、ゆすりたかりの類です。

逆にこれを言うなら、いいですか?一般の皆さん。
「金を払え」
これだけは企業に言わないほうがいいでしょう。
払う必要がないものを「払え」と言った段階でそれは恐喝になり、貴方は憐れな消費者から企業を脅かす存在へと変わります。

 

今年の初旬に、吉野家の鶏すき丼にゴキブリが入っていて、本社にクレームをつけたら「何が欲しいんだ」と返されたと怒っていた人がいました。

 

まあゴキブリは入るときには、入ります。
店内で発生していれば、食器などを徘徊しているでしょうし、混入だって起こりうるものです。

ですが、それとクレーム対応は別の話。
私も、電話に出たら時と場合によっては、やもするとそう応える可能性がありますね。
何故なら、上の理由です。

あとこのクラスの大手食品企業の本社に異物混入クレームをつけて、そんな対応がもし本当にされたのであれば、理由は明白で、単にそういうクレームの付け方をしたからです。
プロである彼等はそんな対応をするよう社内教育されていませんし、よっぽどのことを言われない限り、そんなことは言われません。

まとめ

今回は異物対策クレームの付け方の2回目として、自分と相手を考えようというお話をしました。

次回は、ではどのような異物混入があるのか。より具体的に考えてみましょう。
どうぞよろしくお願いします。

 

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