そろそろ真夏の到来です。
そこで今日は、夏を前にして増える虫、あるいはそうではない虫についてのお話をします。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えいたします。

真夏に増える虫、減る虫

このところ、やたらぐずついた日が続いています。
まさに梅雨かくありなん。
今日も一日、曇り時々雨なのかなあ。
湿度も高くて、たまりませんね。
ほんと、ムシムシ。
虫…。

はい、虫の話です!(無理矢理)
夏の虫についてお話します。

夏になると増えますよね、虫の数が。
それもあって皆さん、なんとなく虫は夏が一番多い、と思っていると思います。
ですが、実際はどうなのか。
これについて、プロの防虫管理屋の目からお話しますね。

確かに夏は、昆虫の最大の活動期なんです。
実際に、多くの昆虫は夏季を迎えると活動が活発化し、個体数を増します。
基本的に昆虫は変温動物です。
ですから、それぞれの活動温度帯があります。
およそ多くの昆虫の且つ度湯温度帯は20度~30度。
だから夏は虫の季節になります。
夏はやっぱり虫のシーズンなのです。

ただし。
その一方で、昆虫ほど種類が多く、活動環境が異なる生物はありません。
環境の数だけ、虫がいる。
季節を含めた多彩な活動環境に合わせて、それだけの種類の虫が存在するんです。
だから、夏が得意な虫もいれば、苦手な虫も、実はいるのです。
全ての虫が夏に増えるわけではないのです。
中には真夏は暑くて苦手、活動が落ち、結果、個体数も減る。そんな虫だってやっぱりいるのです。
また気温の問題でなく、真夏という季節要因がもたらす自然環境の変化によって活動が左右される昆虫だって、少なくはない。
それらを考えて工場内でのモニタリングから、昆虫を少しばかり区分けしてみます。

夏季における昆虫活動の変動
  • 真夏ピーク型(真夏に最も活発に活動する)
  • 真夏ダウン型(夏は多いのだが、しかし真夏に一旦減少する)
  • 夏増加型(秋季に向けて徐々に増加する)
  • 夏減少型(初夏から秋季に向けて徐々に減少する)
  • 工場内環境由来型(季節に関係なく、工場の場内環境次第で増減する)

 

うーん、厳密にはそうじゃないなんてこともままあるでしょうけれど、およそ、こんな感じで分けられるのかな。
では、これらにはどんな虫がいるのでしょうか。

真夏ピーク型の昆虫

基本的に多くの昆虫が真夏をピークに活動します。
梅雨が終わると、一斉に工場でのモニタリングの捕獲数が激増する。
日本全国、どこでもあることです。
なかでも外部侵入種、と呼ばれる昆虫はこの時期急激に捕獲数が高まります。

例えばタマバエ類などの緑地由来の昆虫や、クロバネキノコバエ類のような樹木由来の昆虫。
クロバエ類やイエバエ類のような大型バエ類。
クロゴキブリなどの歩行性昆虫。
ゲジ類やハサミムシ類などの土壌由来昆虫。
アブやガ類、アリ類などなど…。
これらは代表的な夏季の昆虫です。
ですから真夏ピーク型、に分類されることでしょう。
実際、かなり多くの虫がここに分類されます。
その意味で、やっぱり夏は、虫の季節なんですね。

なかでも羽アリは、真夏に突発的に問題が発生する代表例でしょう。
アリの種類や環境によって問題が起こる時期はまちまちですが、梅雨があけた真夏のある時期、或いは雨上がりの日などによく起きる現象です。
これは巣の移動によるもので、およそ夜18時から22時あたりにかけて、おびただしい量の羽アリの飛来がみられたりするものです。
数日そんな状態が続きますが、しかし1週間もすればおちついたりする。
ですが、その爪痕はかなり酷く、翌朝工場内外に多量の羽アリの死骸が散乱していたりすることも少なくないでしょう。

ちなみに、このような羽アリの突発的な飛来が生じた場合の、応急措置について少々。
工場の搬出搬入エリアの灯火を一旦消して、そこから10メートル以上離れた箇所に捕虫器を持っていき、電源を入れます。
走光性のある羽アリは工場灯火に誘引されて飛来しているので、誘虫ランプのほうに向かうことでしょう。
しばらくしたらそれらを薬剤などで死滅させてしまうのもいいでしょう。

また元来が熱帯性なクロゴキブリは、真夏が活動の主戦場。
ご自宅などでも、Gを見るのはやっぱり真夏が多いことでしょう。
なおクロゴキブリについては、既に色々と書きてきてますので、ここでは余り取り扱いません。
そちらを参考に対応するようにしてください。

 

真夏ダウン型

で。
寧ろ興味深いのは、この真夏ダウン型なんです。
ある一定の気温を超えると、えらく活動が鈍る。
そんな「真夏が苦手な昆虫」も、結構いたりします。

典型的なのが、チョウバエ類とユスリカ類ですね。
まずチョウバエ類。


Wikipedia

アホみたいにチョウバエ類が止まらない工場があります。
パルプ液を用いた巨大な製紙工場です。
前にも触れましたが、再生紙はパルプとでんぷんを混ぜ合わせたものを吹き付けて製造するので、栄養素が高いパルプ液からは様々な昆虫の内部発生が起こるのです。
なかでもチョウバエ類はその筆頭。
5月くらいから11月までにかけ、工場内のライン周辺をチョウバエ類がブンブンわんさかと、恐ろしい量で生息しています。
それが、何故か8月だけぱったりと見なくなる。
暑すぎて活動しなくなるんです。
実は同様の話はいたるところで見られます。
チョウバエ類が多くて困っているけれど、真夏だけ少ない。そんな話はまま聞く話です。


Wikipedia

アホみたいにニセケバエ類とショウジョウバエ類が止まらない工場があります。
パン生地をこねて発酵させて焼いている、巨大なパン工場です。
ミキサーから洩れたパンの生地が工場のいたる排水施設や床下で堆積し、腐敗し、発生要因になっている。
だけど設備上、どうしようもない。
だから気温が上がりはじめる6月くらいから10月までにかけ、ニセケバエ類とショウジョウバエ類がブンブンわんさかと、恐ろしい量で生息しています。
それが、何故か8月だけぱったりと見なくなる。
替わりに今度はその時期だけやたらハネカクシ類が出る。
あいつら、暑さあんまり関係ない。


Wikipedia

ユスリカ類も、8月に一旦活動が衰える代表種です。
ユスリカ類のピークは6月と9月。
その間の7~8月は、生息数が若干落ちる。
もっとも種類と個体数の多いユスリカは、「比較的」というだけで、そうでもなく別種が真夏も問題になったりするものです。
(真冬に活動するものもいます。この場合、大概春期と冬季とで違うユスリカが出ています)

一方、夏嫌いな虫もいます。
暑いのが、湿度が高いのが苦手っていう昆虫です。
カツオブシムシ類や、ヒョウホンムシ類、シミ類などがそれにあたります。
ヒョウホンムシ類なんて、3月あたりがピークでそこから夏にはほとんど見られなかったりしますからね。

夏増加型

秋季に活動ピークを迎えるため、次第に捕獲数が伸びていく。
そんな夏季~秋季の活動昆虫も以外といるもの。


Wikipedia

代表的なのは、農業害虫の筆頭、ウンカ・ヨコバイ。
稲を害するウンカ・ヨコバイの活動シーズンは稲刈り時。
ですが、夏季から、早くて7月くらいから捕獲がみられはじめ、9月~10月がそのピークを迎えます。


Wikipedia

シバンムシ類。これも夏季に一旦活動が衰える虫かな。
でもどちらかといえば、秋季がその活動ピーク。
尤も工場内で発生しているものに関しては、その環境次第ですから季節は関係ありませんので悪しからず。

あと意外とノミバエ類なんかもそうだという話を聞きます。
10月あたりの気候が最も活動に適しているのだとか。
勿論、こちらも工場内で発生しているものに関しては、季節は関係ありませんからね。

夏減少型

春季がそのピークなので、夏季は若干だけ減る。
で、やがてゆっくり下降線を辿る。
そんな虫です。
5月~6月がその最高値で、夏季以降減っていく。
アブラムシなどがそれにあたります。

植物由来、植物害虫の典型アブラムシ。
やはり緑の瑞々しい春から初夏が、彼等の活動ピークです。
まあそれでも一旦9月くらいに上昇したりもしますし、意外と12月の温かい陽気でもふわふわ飛んでいたりもするものですが。

トゲハネバエ類などもそうした傾向があるかもしれません。
真冬でも活動するトゲハネバエ類のピークは、春期。
ですからそれ以降、大きく捕獲数を減らしていきます。

工場内環境由来型

最後に内部発生昆虫は、工場の環境に由来しているため、あまり季節要因に影響を受けません。
ですが、とはいえやはり夏季はなんだかんだで室温上昇がしやすかったり、結露によるカビの発生も増えてくるため、夏季は内部発生が多いのも事実です。


Wikipedia

結露が生じやすく、カビが進みやすい夏季はチャタテムシ類も自ずと増加するものです。
というか、ヒメマキムシ類にせよ食菌性昆虫は夏季、どうしたって多いものです。
カビ対策、やはり重要なんです。

まとめ

このように、夏季という季節要因をもとに昆虫の活動を見てみると、幾つかの発見があるものです。
御社でのモニタリングデータをもとに、これらの昆虫の増減を予測し、早めに防除対策を計画する、あるいは準備しておく、などといったことも有効かと思います。

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