ご自身の工場でのゴキブリ(チャバネゴキブリ)対策について、どのようにすればいいか。
その実践的な手法について、前回お話いたしました。
ではそれを踏まえて、実は非常に重要な効果判定について今回はお話していきたく思います。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えいたします。

ゴキブリ対策における効果判定の重要性

前回はゴキブリの駆除について、プロの手法を皆様にお教えしました。
こんなことをここまで具体的に伝えるのは、おそらくウチくらいなもんでしょう。

さて、駆除施工を実施した。この次に何をやるのか。
そう、効果判定です。
駆除施工を実施したら、その「目的」が達成できたかどうかの確認は欠かせません。
特にゴキブリ対策の場合は、この効果判定が非常に重要です。
例えば10あるうち、調査が2だとするなら、駆除は5で、残りの効果判定と事後処理が3。
そう、皆さんが考えている以上に重要なのが、この効果判定なのです。
「効果判定?ただの結果のチェックだろ?」
ブーっ。
残念。全っ然!違います。

まず、ゴキブリを含めた駆除施工に、完全駆除はあり得ません。
どんな優れたプロがやろうが、必ず生き残りはいるものです。
それがどれくらいで、どんな状態なのかを知る。これが「効果判定」の目的。
そして事後のフォローとなる補助施工で、完全なる殲滅をはかる。
こうやってゴキブリをいなくさせるのです。
これをやらないと、ゴキブリの場合すぐに再発します。
駆除施工にやりっ放しは厳禁。繁殖力がやたら高いチャバネゴキブリだからこそ、元に戻らないように「効果判定」が重要なのです。
言ってみれば、ここをどう補えるかが、プロたるもの。

逆に言うなら、素人さんはこれを甘んじる。
だから、折角の効果が続かない。
あともう一歩で縁切りが出来るのに、詰めが甘い。
そしてその詰めの甘さですぐ元通りになってしまうのが、ゴキブリの怖いところなのです。

ちなみにチャバネゴキブリの繁殖力から算出して、最初の駆除施工で7割殺すことが出来れば、次月での再発はかなり抑えられるようになります。
そしてこの補助施工で更に殺せるなら、再発はぐぐーっと抑制されるはずです。
一流のプロは、ここを抜かりません。

効果判定のやり方とポイント

効果判定の方法ですが、そんな難しいことは実はしません。
生息調査時同様、捕獲トラップを再び設置し、効果判定のための生息調査を行う。ただそれだけです。
トラップの設置期間は、作業後2、3週間~1ヶ月程度でよろしいかと思います。
設置期間終了後、トラップを回収して、再び場内のゴキブリの生息状況をデータ化していきます。

で。
ここで重要なことが幾つかあります。

効果判定のポイント
  • トラップ内の捕獲数
  • 捕獲されたゴキブリが生きているか
  • 幼虫と成虫の捕獲バランス
  • 大きく減った場所と減っていない場所

 

各トラップ内のゴキブリ捕獲数は勿論ながらチェックするとして。
それ以外にも是非見ておきたいことがあります。
これらはズバリ、「プロなら必ずしているチェック」です。

まずトラップに捕獲されていたチャバネゴキブリは生きていますか?
ゴキブリが生きていれば、触覚をピクピク動かしていることでしょう。
どういうことかといえば、生きているゴキブリには薬剤は効いていない、ということです。
薬剤を喫食、あるいは接触し損なったか、別の箇所に生息していたのか、或いは新たに供給されたのか、若しくは駆除実施から日が一ヶ月以上経っているのであればその間に発生したのか。
それらのいずれかになるということです。
いずれにせよ、生きているチャバネゴキブリが多ければ、再発している危険が高いことになります。

それと重要なのは、幼虫です。
というのも、昆虫の卵には殺虫剤は効かないのです
これは他の虫もほぼ同様です。

例えばチョウバエ類が多量に発生している現場では、1~2週間後に再び駆除施工が必要だったりします。
何故かというと、殺虫剤というものは成虫や幼虫には効果があるが、蛹と卵への効果はかなり薄いからです。
そのため、駆除施工1~2週間後にはその時卵だったものが孵化して幼虫になり、また蛹だったものは成虫になっています。
成虫になればまた卵を産みます。その卵には薬剤は効かないし、また幼虫も間もなく蛹になり、これまた効かなくなる。
勿論、それでも大幅に減少はされ、やがて死滅していくのですが、いずれにせよ多量に生息した昆虫の駆除にはそのように二段階での対応が必要になります。
そしてこの状況を確認するためにも、効果判定が重要なのです

それからもう一点。
捕獲数が大きく減った箇所と余り減らなかった箇所があるかどうか、です。
減ってない場合、駆除施工がピントズレしているか、営巣箇所を見逃している可能性が高い。
ですから減っていない箇所については、トラップを更に増やして生息調査を継続する、なども必要になってきます。

効果判定結果に対しての補助施工

これらの効果判定を行いながら、補助施工を行います。
捕獲された箇所への薬剤施工、ベイト剤設置施工を追加していきます。
勿論、この施工にも効果判定が必要です。
そして同様に、およそ1ヶ月後にトラップを回収。
これで捕獲数が管理基準値以内であれば、ひとまず駆除施工はクロージング。
さらに問題が拡散、進行しないよう、しばらくは継続してトラップの設置と監視によるモニタリングを続けていきます。
こうやってチャバネゴキブリの生息を抑えていくのです。

ベイト剤が効かない?その1「食べ飽き」

こうしてベイト剤による駆除を行っていくと、やがてベイト剤が効かなくなることがあります。
最初劇的に減少していたゴキブリが、いつか効きが悪くなる。
これは何故でしょうか。

このような状況になると、よく「抵抗性ガー!」なんて話がすぐにあがりがちです。
どんな薬剤も効かないスーパーゴキブリがいよいよここにも!
なあんて話ですね。

勿論、抵抗性も全くないわけでないでしょう。
ですが、それ以前に起こる現象があります。
何度も、それこそ何度でも言いますが、ベイト剤は食べてなんぼ。食べなければ効かない。
そして、置けば食べてくれるようなものでも、案外とありません。
そう、
この状況、簡単に言うと、ゴキブリがベイト剤を食べてないだけです

他に餌が出来た。それもあります。
ちゃんと清掃していますか?
ちゃんと排水していますか?
雑食のゴキブリは、何でも食べます。
そして何度でも言いますが、他に餌がある状況でわざわざ毒であるベイト剤なんて食べません。
まずは一にもニにも、清掃してください。
スーパーゴキブリが!なんて騒ぐ以前に、清掃しないなんて話になりません。

その上で、ベイト剤が効かないというときに最初に疑うのは、「抵抗性」以前に、ただの「食べ飽き」です。
なんでも研究では、ウェットな米ぬかを有る程度食べていたゴキブリが、乾燥したものを好むようになり、また逆に乾燥したものを食べていたゴキブリが米ぬかを好むといった嗜好を持つようになったということ。
このように「食べ飽き」が生じた場合は、違うベイト剤を使うとよろしいかと思います

またベイト剤は、そもそも新鮮が一番。
放置すればそのうち固まり、風味もなくなり、ゴキブリが食べなくなります。
環境によっても異なりますが、ベイト剤の有効期間はおよそ1ヶ月弱。
勿論、食べれば毒性は備わっていますが、それ以前に食べなくなるでしょう。

ベイト剤が効かない?その2「薬剤抵抗性」

その「食べ飽き」とはまた異なって、「ベイト剤を食べているのに効かない」、ということも時折あるものです。
これはゴキブリのしぶとさを象徴するような現象で、「薬剤抵抗性」というものです。
どういうことかというと、ベイト剤の毒が効かないゴキブリが増えてくるのです。

ある一つの薬剤だけを使用し続けていると、最初はドンと減るのですが、抵抗性を持ったゴキブリが生残することになります。
その生き残りが親となり、それが卵を産んで、さらに抵抗性のある子のゴキブリが生まれます。
そう、ある薬剤への抵抗性が遺伝するのです
それがやがて増加し…と言った状態となり、やがてはその薬剤が効かない抵抗性をもったゴキブリだけになる、といった問題です。
この現象は以前よくピレスロイド系というある薬剤について言われていたのですが、ベイト剤にも同様の現象が見られはじめるようになりました。

上の「食べ飽き現象」同様、この問題が生じた場合、一旦その薬剤の使用をやめて、違う薬剤を使うことが必要です。
その場合、薬剤の作用機序、つまり薬剤としての効果の仕組み、作用方法の違う薬剤を使う必要があります。
先にベイト剤「ミサイルジェルD」をご紹介いたしましたが、例えばこの「ポセイドン」を使うのもいいでしょう。
ミサイルジェットDとは作用機序が違うので、代替え品として十分効果があるでしょう。

…てネットを見てみたら、トラップとエアゾール剤とのセット品もあるのですねえ。
しかもこの「エヤローチA」、なかなか使い勝手のいい優れた薬剤なんですよ。
噴射の勢いが強くチャバネゴキブリ程度だと吹き飛んでしまいやすいのと、そのため噴出量が多くて減りが早い、勢いのせいか何故か使用の際に手にかかる、などのデメリットを差っ引いても、そのぶん到達性も高く広範囲に使うには勝手が効くし、汎用性も非常に高く、ゴキブリ以外のコバエ駆除にも十分使える。
効果も高いし、手軽でこの薬剤はお薦め。

…あ、私はここのお店やメイカーの回し者では全くありません!(笑)
ですから楽天などで探してみてください。

まとめ

以上が、チャバネゴキブリの駆除方法になります。
重要なのは、駆除施工と効果判定を重ねて行い、ゴキブリの生息の「要因」を把握していくことです。
一旦発生すると問題が長引きやすいのがチャバネゴキブリです。
早急な対応を心がけていくようにしてください。

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