いよいよ4月になりました。冬を終えて虫の活動も始まり、工場での防虫管理シーズンも、これからが本番です。
まずは何から手がけるべきでしょうか。この時期、何をすべきでしょうか。
工場の防虫管理熟練のプロがお教えします。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える衛生管理」を、毎日皆様にお教えいたします。

防虫管理のシーズン到来

さあ、4月です。
春到来、桜も今が満開時期。
これに合わせるように自然環境では虫の活動が始まり、工場においても、これからが防虫管理の本格的なシーズンへと突入します。
これからゴールデンウィークまで、待ったなしで昆虫の活動は活性化していくのです。
結果、これまで冬の間は数ヶ月低水準で推移していた防虫モニタリングのデータも、ここから急激に跳ね上がることでしょう。

勿論、工場の外側の自然界だけの話だけではありません。
それどころか、一番怖いのは工場の中での昆虫の内部発生。
これまで生息温度にまで至っていなかった室温も次第に上昇し、或いは外界との温度差が生じはじめ、それにともなって様々な問題が顕在化してきます。
また多くの昆虫は、冬の間は活動を著しく停滞、あるいは卵などで越します。
これを「越冬」というのですが、その越冬を終えて、卵から孵化するのもこの頃です。
やがて間もなく幼虫から蛹、あるいは成虫となり、そして工場内で更に繁殖…。
これを食い止め、問題を最小限に抑えるタイミングは、今を置いて他にありません。
後手、後手に対応を遅らせる前に、すべきことがあるはずです。

まずは何より現状把握から!

さあ、何をしようか。どこから手がけるべきか。
大丈夫、慌てる前にまずは腰を据えましょう。
そして、保管棚から昨年のモニタリングデータを持ち出して、めくってみてください。
そう、昨年、自身の工場でどんな問題が起きていたのか、まずは状況をしっかり把握し直すことです。
自分の工場のことなんて見るまでもない、誰よりよく知っているよ、と思うでしょう。
ところが、意外とそんなことないものです。
いや意外どころか、勝手に思いこんでいるだけ、ということは本当に多いもの。
貴方の工場の防虫管理上の危険種を3つ挙げられますか。
その要因は、何でしょうか。
では、その根拠は?対策は?
それをもう一度、頭の中で整理してみましょう。
折角のモニタリングデータです、棚に眠らせるのではなく、こうやって活用してなんぼ。
そう思ってどうぞ、見直してみてください。

さて。
ここで注意すべきは、「優占種(捕獲数が最も多い)だからその昆虫が最も危険な問題種である」とは必ずしも限らないことです。
勿論、そうした場合もないわけではありません。
ですが、優占種(捕獲数が多い昆虫種)と、問題としての重篤性の高い危険種は時と場合によって異なります。
例えば捕獲数としてはユスリカ類やタマバエ類などが圧倒的に多いけれど、それより捕獲数の少ない内部発生昆虫のほうが遙かに重篤性が高い場合など、幾らでもあります。

ポイントは、内部発生しているのかどうなのか。
また、製造室内、清潔作業区域内にどれだけ影響を与えているのか。
例えば前室などに多量な侵入がみられている、或いは倉庫で内部発生したとして、それがどのくらい製品に影響を与えるのか。
それを考えた上で、工程上の異物混入リスクとして考えてみましょう。
その上で、問題が生じた要因を見直します。
要因に対する対策はどうでしょうか。行いましたか?
ではその効果は?
再発の可能性は?

どうでしょうか。
これをしっかりやるだけで、このシーズンに何をすべきかが見えてくるはずですよ。

何故こうしたことが必要なのか。
それは「環境変わればすべきことも変わる」からです。
どの工場にも、工場なりの特徴特性や事情、環境、稼働状況、それらによるウィークポイントがあります。
だから問題の種類も度合いも要因も対策も、全く違ってきます。
それこそ、工場が100あれば100違うのが防虫管理状況というもの。
長年工場ばかりをひたすら回ってきたプロが言うのだから本当です。
また、あなたの工場での問題は、再び起こりうることも多いものです。
特に防虫管理は毎年がその繰り返しともなりかねません。
それをもう一度考えてみることです。
何故なら、その先手をうつことが今なすべきことにつながるからです。

貯穀害虫の内部発生予防は今のうちから

問題がわかれば、対策も立ちやすくなります。
内部発生要因の問題に対しては、今からが勝負どころです。
とくに、小麦粉やパン粉などの穀粉などから発生する貯穀害虫に悩まされている食品工場は要注意です。
シバンムシ、メイガ、ヒラタムシ…。
お菓子、パン、或いは炊飯を扱うメーカーなど、こうした類の貯穀害虫の問題を抱えている工場は本当に多いことでしょう。
そんな工場の防虫担当者に、一言アドバイスです。
まだフェロモントラップ(貯穀害虫をモニタリングするためのトラップ)に捕獲されていないから、と油断してはいけません。
この時期、冬を経てシバンムシ類は卵から孵化します。
つまり、今ほとんどは幼虫なのですから、トラップに捕獲されるわけがありません。
これから少しずつ、成虫になり、そしてそれがまた卵を産んで繁殖していくのです。
シバンムシ類に悩まされている工場は、今、重点的な清掃を行って粉溜まりを除去する必要があります。
試しに長年蓄積している粉を袋にでも入れて、温かい部屋に置いて数日放置した後によく見てください。
粉をごそごそしながらよーく見ると、白くて小さな幼虫がうごめいてませんか?
見つけた場合、赤信号。シバンムシ類の幼虫です、それ。
昨年の捕獲データと一緒に、直ちに上司に提出・提案すべきです。
委託清掃業者なんて幾らでもあるでしょうから、彼等にお願いするのもよいと思います。(業者の腕の善し悪しまでは私は判りませんが)
ちなみにこの作業は遅くても4月~5月の連休中に実施すべきでしょう。
出来れば今のうちに薬剤駆除施工も組み合わせてみてください。
何せ、増えてからは遅いのが貯穀害虫というもの。
今やるだけでシバンムシ類の問題は1年縁切り出来る、なんてところも多いはずですよ。

春の訪れを告げる緑地由来昆虫

郊外で河川に近い私のうちでは、外を歩いているとユスリカ類やアブラムシ類が浮遊しているようになりました。
これらの昆虫の捕獲数上昇は、春の訪れを告げる存在でもあります。

特に先頭を切って出てくるのが、ユスリカ類です。
それから植栽や樹木などを由来に、アブラムシ類が飛来します。
これに加えてタマバエやコバチなどの緑地由来の飛翔性昆虫は、春から初夏にかけてがその活動ピークとなります。
よってすでに外部に隣接したエリアでは、捕獲数が急激に伸びてきているはずです。
外部侵入の昆虫にお困りの工場であれば、その対策は今もう手がけないといけないでしょう。
本年度の緑地帯の整備計画は立てましたか?
開放厳禁のドアを従事者が開けっ放しにしてしまうから虫が入って困っている、という工場では、もう従事者への教育や指導を進めないといけませんね。
工務店などにお願いして、解放時にブザーやパトランプが点灯するなどの手配もよろしいかもしれないですよ。

そろそろ出てくる土壌由来昆虫

更には、今頃からゆっくりとですが、土壌昆虫も増え始めます。
ダンゴムシ類やゲジ、湿った箇所ではハサミムシ類やゴミムシ類が出てくるでしょう。
これらの多くは夏季が活動ピークではありますが、少なからずの活動の兆しがみられ始めます。
また、まだ少々早いでしょうが、しかしクロゴキブリなども少しずつ活動が再開。
冬季の間は幼虫でじっとしていたクロゴキブリが動き出します。
これらの侵入要因である工場内のクラック、隙間、コーキングのヌケや劣化などは今のうちにシーリング処理や隙間剤などで補修し、対処しておきましょう。
この作業は、遅くても4月半ばまでに行うことです。
何故なら、5月の連休に入ってしまうとタカラダニという赤いダニの多量発生シーズンが待ち受けているからです。
実際、つい先日、私のお客様の3月度のモニタリング結果に、タカラダニ類の捕獲を複数確認したばかりです。
今からでも遅くはありませんが、急いだほうがよろしいかと思います。

(ウィキペディアよりタカラダニ画像)

外部汚水からの発生昆虫対策も

工場によっては側溝、汚水処理施設、廃棄物、グリストラップなどの施設を備えているところもあるでしょう。
こうした汚水施設の対策も、そろそろ始めるべき時期となります。
汚水槽、雑排水槽の清掃も忘れずに。
汚水からはチョウバエ類が発生しますが、それらが腐敗するとショウジョウバエ類やノミバエ類、ハヤトビバエ類やニセケバエ類などが発生します。
夏になるとノミバエ類やニセケバエ類が止まらない、という工場の声を時折耳にしますが、その場合、多くの確立で汚水槽、雑排水槽の問題が関わっていることが多いものです。
(チョウバエ類と違ってノミバエ類は狭い隙間から侵入します)
そのような工場は、早めに汚水槽、雑排水槽の対策をしておきましょう。

まとめ

このように、今最初にするべきことがらは、まずは過去データからの状況整理と把握。
そして内部発生要因昆虫に対する予防対策。
さらに外部侵入要因昆虫に対しての下準備や事前計画です。
各工場とも、各々の環境に合わせて進めるようにしてください。
夏季の手間が大きく省けるので、おすすめですよ。

■□貴方の工場・店舗で悩んではいませんか■□
・どうやって防虫管理・衛生管理をすればいいか判らない
・今やっている防虫管理・衛生管理が正しいか判らない
・何か問題が発生したときの対応が判らない
・取引先や保健所の査察が不安だ
・でも余りコストもかけられない
だったら貴方が防虫・衛生管理のプロになればいいのです!

高薙食品衛生コンサルティング事務所にようこそ
  • 私達は、どんな工場、お店の方でも防虫管理・衛生管理のプロレベルに育成することが出来ます。
  • 何故なら、防虫管理・衛生管理のプロとは、基礎知識に加えて「正しい管理の仕組み」を作れる能力を持つ者のことだからです。
    この「管理の仕組み作り」を知るこそが、防虫管理・衛生管理のプロへの道なのです
  • そんな防虫管理・衛生管理のプロを育成し広めることで、日本の「食の安全安心」を、さらにより広く、より高くさせることが私たちの使命だと信じています
  • どうですか?
    そんな防虫管理・衛生管理のプロにあなたもなって、本当の「食の安全安心」を私達と一緒に広げていきませんか?