防虫管理計画のプランニングも、いよいよ佳境です。
前回に基づいて管理基準値(アラートレベル)と処置基準値(アクションレベル)を設定できたら、それを管理目標としてモニタリングを実施しましょう。
ですが、その前に「モニタリング」というものをしっかりと踏まえる必要があります。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
ここだけしか聞くことの出来ない神髄中の神髄、
「プロが本気で教える防虫管理」を、毎日皆様にお教えしています。

モニタリングとは

今やテレビ番組名ですらあるこの「モニタリング」ですが(笑)、実はビジネスや医療、ITなどにおいても様々に用いられているものです。
さて、では「モニタリング」とはどのようなものでしょうか。
こと衛生管理においては(「おいて」のみでもないと思いますが)「継続的な監視」の意味を強く帯びています。
つまり、状況把握や評価などの目的のために、ある監視点からその衛生状況や品質状況を継続的に監視する、といった行為を意味する言葉です。

つまり、「モニタリング」とは要するに「監視」のことなのですが、しかしここで重要なのはその「監視」が「継続的な監視」であること、つまり「継続性」をはらんでいる、というところです。
この「継続性」、あるいは持続性、定期性、といったような時系列の時間的要素が(衛生管理における「モニタリング」には)実は欠かせません。
つまり、切り取られたようなその場だけの一時的、瞬間的、非継続的な状況観察については、「モニタリング」の意味性は薄くなります。

また同時にそれには「評価」、「検証」といった意味を含みます。

モニタリングとは
モニタリングとは、ある状況に対する継続的な監視と評価・検証システムのことである

 

例を出しましょう。
以前、年に一度だけ昆虫生息調査を行って「うちはモニタリングをしている」と言っている工場を見かけました。
もちろん、「その時の」清浄度調査を知る、という意味で「生息調査」を実施するのであれば、まったく問題がないと思います。
ですが、少なくともこれは「モニタリング」ではありません。
ただの、その時の状況を知るための「調査」でしかありません。
そこには継続性といった時間軸の要素が希薄だからです。
尤もこれはこの工場が問題なのではなく、それで契約してしてあまつさえお金をもらっている防虫管理業者のレベルの問題ですが。
(しかも技術が売りの業界シェア率最大手!恥ずかしくないんですかね…)

と、このように、継続性を帯びて状況を監視することが「モニタリング」です。
そのことはしっかりと「モニタリング」の目的を踏まえればお判りになることでしょう。

モニタリングの目的

そもそも「モニタリング」を行う目的とは何でしょう。
結論から言えば、衛生管理においての「モニタリング」の目的は「状況の把握と評価」、これに尽きます。
だからこそ、「モニタリング」はPDCAサイクルにおいての「C」、つまり「Check(確認・評価)」の行為たるのです。

もう少し深く言えば、「モニタリング」とは次のような「状況の把握と評価」のために行われています。

モニタリングの目的:「状況の把握と評価」
  • 現状の清浄度への評価
  • 対策効果への評価・検証
  • 問題の有無と原因究明
  • 防虫管理の適切性・妥当性の確認

 

これらのことから、次のことがわかるかと思います。
「モニタリングとは、防虫管理において、計画に基づき実施された防虫対策への評価のために実施される」
「つまり管理(PDCAサイクル)におけるC:Check(評価)がモニタリングである」
ということです。

モニタリングを実施する

これらを踏まえて、モニタリングを実施しましょう。
つまり上記の目的を果たせるようなモニタリングを実施していきましょう。
よってそれはただ単に、工場内のトラップで虫を捕まえて分析して表やグラフにすればいい、という話ではなりません。
それらの結果がしっかり、先の目的を果たしているか、ということが重要になります。

もう一度、確認しましょう。
あなたの工場のモニタリングで、これらのことがしっかりと果たされていますか?
防虫業者はしっかりとこれらを果たすためにモニタリングを実行していますか?
そうでないと、モニタリングの意味はありません。

防虫管理モニタリングの手法

防虫管理のモニタリングには、どんな手法があるでしょうか。
代表的なものを挙げておきます。

防虫管理モニタリングの手法
  • ライトトラップ:主に飛翔性昆虫対象
  • 組立式床置きトラップ:主に歩行性昆虫対象
  • フェロモントラップ:主に貯穀害虫対象
  • 粘着式鼠トラップ、無毒餌:鼠対象

 

これらを目的に適した工場内箇所に設置し、モニタリングを行います。

ライトトラップ

捕虫器と呼ばれる、青白い灯火で昆虫を誘因し、粘着式のトラップや自動カウンターなどで昆虫の捕獲状況をチェックします。
誘因性なので、昆虫の捕殺とともに周辺生息昆虫を効果的に捕獲することができます。
主に飛翔性昆虫モニタリングを目的とします。

組み立て式床置き式トラップ

紙製、あるいは樹脂製などの組み立て式トラップを床面に設置し、捕獲された昆虫をモニタリングします。
無誘因なので、客観的な生息データの取得が可能です。
主に歩行性昆虫を対象としますが、しかし飛翔性昆虫の捕獲も可能です。
医薬品製造施設内のような高度な清浄区域、クリーンブースの中にも設置可能です。

フェロモントラップ

フェロモンによって誘因し、ある特定の昆虫を捕獲し(雄のみ)モニタリングします。
誘因性ですが、フェロモンによってモニタリング対象は限定されます。
貯穀害虫対象ですので、穀粉の発生や使用、保管のみられるエリアを対象とします。

まとめ

以上によって、モニタリングの目的や手法がご理解できたかと思います。
これらのなかで重要なのは、何でモニタリングをするのか、その「目的」です。

モニタリングの目的:「状況の把握と評価」
  • 現状の清浄度への評価
  • 対策効果への評価・検証
  • 問題の有無と要因究明
  • 防虫管理の適切性・妥当性の確認

 

これらだけはしっかりと踏まえるようにしてください。
でないと、まったく意味のないことになりがちです。
(そして意味のない報告を出してくる知識と腕のない衛生管理業者が多いこと!)

では、これらを踏まえた上で、実際にモニタリングポイントの設計をしていきましょう。
いよいよ防虫管理計画も最終段階です。

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