前回お話致しました捕獲指数を使って、では実際に防虫管理の目標を設定していきましょう。
ですがそのためには、管理基準値(アラートレベル)、さらには処置基準値(アクションレベル)といった知識が必要になります。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
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管理基準値とは

前回、捕獲指数についてお話させていただきました。

 

捕獲指数とは
捕獲指数とは、捕獲数を「1日あたりの捕獲数」に換算した、防虫管理上の管理対象の清浄度指数のことである

 

捕獲指数の計算方法
捕獲指数=捕獲数÷トラップ設置日数÷トラップ台数

 

では、この捕獲指数を使って管理目標である「到達目標」を設定していきます。

そして。
この「到達目標」のことを、防虫管理用語で「管理基準値」と呼びます。

つまり、日々の防虫管理においては、トラップの捕獲指数を「管理基準値」以下に抑えることがその目標になります。
よって、「管理基準値」という「到達目標」に対し、それ以下であれば良好、それ以上となれば問題あり、といった環境評価となるわけです。

この場合、捕獲指数が「A」の領域であれば良好、管理基準値を越えて「B」の領域に入ってしまえば問題あり、となります。

処置基準値とは

この「管理基準値」とは、いわば管理目標です。
よって当然それを超えた場合には、何らかの対策が必要となるわけですが、しかしそれはあくまでケースバイケース。
各問題にはそれぞれ重篤性や優先順位というものがあるでしょうし、設備構造的不具合をはじめ工場側の諸事情もあることでしょう。
特に捕獲数が増加傾向を迎える夏季などにおいては、管理基準値を超えるケースも俄然多くなるのが現実です。

そこで、これに対応するために、この管理基準値とは別に、予め「これを越えたら即是正措置」といった2段階の管理レベルを設定しておくことも必要になります。
それが「処置基準値」です。

つまり、「これ以上を超えたら明らかに問題が発生している」、「その基準を逸脱したら必ず何かアクションを行え」、という、いわばレッドゾーンに対しての基準値です。

ここでいうところの「C」の領域が、それにあたります。
この場合、「B」を越えてより危険なレッドゾーンに突入している状況となります。
さしづめ信号でいうなら、Aが青で危険なし、Bが黄で注意、Cが赤で危険、といった具合でしょうか。
防虫管理状況でいうなら、多量に昆虫が侵入していたり、或は深刻な昆虫の内部発生が生じていたり、といったような緊急対策としての処方箋が必要な状態がそれにあたります。

 

アラートレベル、アクションレベルとは

これらをGMPの考え方からとらえた場合、「管理基準値」とはいわゆる「アラートレベル」といったものになります。
これ以上を超えると、要警戒、といった、警告基準の数値のことです。

更に、処置基準値のことを「アクションレベル」といいます。
何らかの是正措置(Action)が必要なレベル、ということですが、いずれも意味としては先と同様です。

基準値の種類
  • 管理基準値(アラートレベル)
    …防虫管理上、管理目標となる評価の基準値。これを越えた場合、警戒が必要。
  • 処置基準値(アクションレベル)
    …防虫管理上、非常に危険な状況となる基準値。これを越えた場合、是正措置が必要。

 

またこの処置基準値=アクションレベルを逸脱した場合にむけて、あらかじめその是正措置の手段を何種類か用意しておくことも重要です。
例えばいつでも駆除施工できるような薬剤施工の手段を考えておいたり、清掃手法を考えておくなどです。
これによって迅速に問題に対応することが可能になるからです。
こうした対策手段のことを、「是正措置プログラム」と呼びます。

基準値を定めるべきエリア

これらの基準値、つまり管理基準値、処置基準値は、どのエリアに対して定めるべきでしょうか。
ここで、「管理領域」の話が出てくるわけです。
既にここまで読み進んでいるあなたのお手元には、ゾーニングをして区分されたご自身の工場の管理図面があることでしょう。

 

結論から言えば、これらの基準値は重要管理エリア、つまり製造エリアである清潔作業区域と準清潔作業区域に対して設定します。
なぜなら、それらのエリアは工場の清浄度評価対象となるからです。

(重要管理エリアとは、清潔作業区域と準清潔作業区域のことである)

よろしいですか、
この2つの設定目的をよーく踏まえるようにしてください。

つまり重要管理エリア内の各トラップポイント毎に対し、そこに問題があるかないかを、管理基準値に照らして評価します。
また同時に、処置基準値を各トラップポイント毎に設けることで、是正措置の必要があるかないかを判定します。
また一方で、重要管理エリア全体に対し管理基準値を設定することで、現状の工場の状況把握が可能になります。

指数管理は、このように何を目的とした指標なのか、をしっかり踏まえることが重要です。

この図で言う、赤点線のエリアが重要管理エリアです。
ですからここに対し基準値を設定し、①各箇所の問題の有無と、②工場の清浄度評価、を行うわけです。
(工場全体の捕獲指数は汚染作業区域を含んでしまうため、あくまで全体を把握するための推移指標となるわけです)

 

長くなってきましたね。
ここで少し休憩しましょう。
後編では実際にこれらの基準値を決めていくことにします。

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