これまでで「管理すべきエリア」が理解できたことでしょう。ではそのエリアにおいての「目標」を、具体的にどのように設定していけばよろしいのでしょうか。
今回は、その設定のための基礎知識である「捕獲指数」について、お話いたします。

改めまして、皆様こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。
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管理区域と目標の明確化

さて。
以前、「目標」にはその最終的な「上位目標」と、そこに到達するため短期スパンで設けるべき管理目標値としての「達成目標」を設置すべきだ、というお話をしましたね。
覚えているでしょうか。

そして、もう一つ。
その目標設定のためには、どこの領域についてそれを設定すべきかを明確にせよ、という話もしましたね。
そして、それが重要管理区域である、「清潔作業区域」であり、また「準清潔作業区域」だということもお話いたしました。

そしてそれを明確にすべく、「防虫管理図面」を作成しましたよね。
ここまではよろしいでしょうか。

整理すると、つまり我々はこれから以下のことについて設定する、ということになります。

防虫管理目標を定めよう
  1. 「清潔作業区域」であり、また「準清潔作業区域」に対して、
  2. 短期的な管理目標である「達成目標」を設定する

 

具体的に言うならそれは、
「清潔作業区域(或いは準清潔作業区域)において毎月、どのくらいの虫の捕獲量を目指せばいいのか」を決める、
ということです。

そしてそれを評価基準として、下回っていれば良好、上回っていれば問題あり、として評価し、
では何が「問題」なのか、その「要因」は何なのか、そしてそれをどう「対策」すればよいのか、を提示していく、という作業を今後行っていくわけです。

そしてその評価基準の設定には、衛生管理上の考え方が実は存在します。
それが、「捕獲指数」というものです。

捕獲指数とは

まず、その各ポイントごとの「虫の捕獲数」を、相対評価できる「指数」に換算します。
これによって、そのエリアの防虫管理上の清浄度を、昆虫捕獲数から「指数化」するのです。
これを、「捕獲指数」といいます。

捕獲指数とは
捕獲指数とは、捕獲数を「1日あたりの捕獲数」に換算した、防虫管理上の管理対象の清浄度指数のことである

 

って何言ってるかよく判らないかもしれませんが、捕獲指数の換算方法はそれほど難しくありません。
総捕獲数を設置期間で割ることで、1日あたりの捕獲数に換算するのです。

例えば、トラップAというあるトラップ箇所の捕獲数が月で計30匹だったとします。
トラップの設置期間は、1ヶ月だから30日。
Aの箇所だけを求めたいのだから、トラップ数は1台。
つまり、上の計算だと、

この場合(1台あたり)の捕獲指数
捕獲指数=計30匹÷30日÷1台=1.00

 

つまり、1.00がこのトラップの捕獲指数となります。
なお、多くの場合、小数点第三位で四捨五入程度で表記されることが多いです。
これ以上細かくてもそれほど意味がありません。

また更に、これを各トラップのみならず、エリアや工場全体で捉えることも可能です。

この場合、工場全体での総捕獲数が800匹だったとします。
トラップの設置期間は、30日。
トラップ数が10台。
するとこれはこのように換算されるでしょう。

この場合(工場全体)の捕獲指数
捕獲指数=計900匹÷30日÷10台=3.00

 

つまり、3.00がこの工場全体としての総捕獲指数となります。

言うまでもなく、このことは工場全体のみならず、ゾーニングされたエリア単位においても換算が可能です。

捕獲指数の目的

捕獲指数を換算する目的は、いくつかあります。

まず一つは、日数などで生じる差をならすことで、より精緻なポイント毎(あるいはゾーニングエリア毎)の環境評価ができる、ということです。
ある目標値を作るとして、ランダムな設置数の匹数を設定するより、このように指数化して相対評価したほうが精度が増すことはいうまでもないでしょう。

そしてもう一つの目的は、「比較」です。
例えば、トラップ設置期間が10日で捕獲数が5匹の場合と、45日で捕獲数が18匹の場合とどっちが良好なのか、という場合、捕獲数比だけではわかりづらいでしょう。
しかし前者の捕獲指数が0.50、後者の捕獲指数が0.40、となればどうでしょうか。
その分比較がしやすくなります。

実は1つ1つの指数自体は、その名の通り、「指標」でしかすぎません。
しかしそれらを比べることによって、「よくなった」「悪くなった」のジャッジが可能になります。
そう、月度や年度などにおける時系列の推移での「比較」。
実は本当の指数化の目的はここにこそあると言っても過言ではありません。

これらの目的を考えると、求めるべき捕獲指数というものが自ずと出てくるでしょう。

捕獲指数種

それぞれの工場に必要な捕獲指数は次の通りです。

重要な捕獲指数種
  • トラップごとの捕獲指数
  • 重要管理エリア(清潔区域)の捕獲指数
  • 工場全体の捕獲指数

 

それぞれの捕獲指数はその評価の目的が異なります。
せめてこの3種は押さえるようにしておきたいものです。

まとめ

トラップ、或はそのエリア、工場で捕獲された昆虫の捕獲数から、そのエリアの清浄度を指数化する。
これを「捕獲指数」といいます。
捕獲指数とは、「1日あたりの捕獲数」のことです。

捕獲指数とは
・捕獲指数とは、捕獲数を「1日あたりの捕獲数」に換算した、防虫管理上の管理対象の清浄度指数のことである

 

では、次からこれを使って、場内の清浄度を評価していくことにしましょう。

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