皆様、こんにちは。
高薙食品衛生コンサルティング事務所です。

 

プロに聞く、衛生管理&防虫管理Q&A。

今回は、時期的なこともあって、時折耳にしますこの質問に答えます。

質問:冬は防虫管理をしなくてもいいの?

「あまり外に虫が活動していない真冬に、防虫管理をする意味があるのでしょうか。」

回答

結論から言って、意味がないわけがありません。

少なくとも次の点から、冬であろうと防虫管理をしなければいけません。

1.内部発生は季節に関係ない
2.冬季にも活動する虫は意外と多い
3.問題発生時に発見・対応が出来ない
4.冬季は次年度に向けた準備期間
5.冬季の最大の問題は鼠

以下、順にお話していきます。

1.内部発生は季節に関係ない

はっきり言って、真冬だろうが、工場内では内部発生が十分に起こりえます。
せいぜい、「真夏よりはしづらい」といった程度でしょうか。

例えば、チャタテムシ類などは12月を越えると、めっきり減少が実感出来るくらいにはなるでしょう。
室温16度を下回るような場所での発生は、かなり減ってくるのも、確かです。

また放置した残渣の腐敗がやや遅れる分だけ、その由来の昆虫も減るかもしれません。
水温が低ければ、排水由来の昆虫も若干程度には活動が衰えるでしょう。

しかし。
冬場に温水を使う工場では、他の季節同様か、やもすればそれ以上にチョウバエ類やコバエ類が発生しますし、
その温水パイプの周辺などではチャバネゴキブリが営巣することでしょう。
また穀粉由来の昆虫などは、粉の中で生息するため、多少室温が低くても活動していますし、
ダニ類などは室温10度以下をきるような工場でも、多量発生しています。
(食肉工場で実際に何度も発見しています)

このように、「真冬だから」という過信は、しないほうがいいでしょう。
少なくとも昆虫の内部発生に、季節は関係ない、と考えたほうがいいと思います。

2.冬季に活動する虫は意外と多い

確かに卵や幼虫で越冬するため、冬季に活動が衰える昆虫が多い、というのは事実です。
ですが、だからといって冬季に虫がいなくなる、というわけではありませんし、
外部生息の昆虫への防虫対策が不要かといえば、そんなことはありません。

例えば、12月~1月にかけての昆虫数が、年間を通じても突出して多い、という工場がありました。
付近には某河川があって、そこから独特のユスリカ類が多量に飛来するからです。
(これ、東京・神奈川のお客様の話です!)
実はこのユスリカ、12月~1月にかけて活動ピークを迎えるユスリカ類でして、
地方などでも同様の問題を対応したことが何度かありました。

この他にも冬季の晴れた日などには、アブラムシ類やタマバエ類、ハモグリバエ類など樹木由来・緑地由来の昆虫もよく浮遊しています。
趣味や健康のためジョギングをしている人などは、このような河川脇などでふわふわ飛んでいる虫を見たことがあるはずです。

更に言えば、比較的温度の高いマンホール内などでは幼虫越冬しているクロゴキブリが生息していますし、
大型バエも冬季、1月くらいまでは活動します。
これらのことから、冬でも虫の侵入が問題となることはご理解できるかと思います。

更に、2月も半ば近くになれば、今度は春期を前に越冬を終えた昆虫の活動が始まります。
3月が見えてくる時期には、土壌由来の昆虫をそろそろ見ることになるでしょう。

3.問題発生時の発見・対応が出来ない

このように、冬場に昆虫の問題が全く起きない、と言い切るのは非常に危険です。
そうした問題が冬季の間に発生しているのにも関わらず、初期の発見・対応を遅らせてしまうと、問題の進行をみすみす許すことになります。
2ヶ月、内部発生の問題を放置していたら、昆虫の生態サイクルは2週間だとして、一体どのくらいに問題が広がってしまうでしょうか。

お取引先様から、この問題はいつ起きたのかと問われ、
冬は防虫対策をしていませんでした、記録もないからわかりません、という回答をしてこのご時世に果たして通じるでしょうか。

逆に言えば、冬季はそれだけ問題の対応がしやすい時期、進みづらい時期でもあります。
この時期に少しでも問題を解決しておけば、その分春季に向けての対応がラクになります。
例えば、カビで悩んでいる工場は、今のうちに取り組んでおくべきでしょうし、
ゴキブリや貯穀害虫の内部発生に困っているのであれば、営巣箇所が限定的な今こそ根絶が可能です。

4.冬季は次年度に向けた準備期間

このように、春季に向けての準備期間として冬季を捉えると、次年度の管理がよりスムーズになるでしょう。
また工場内部のみならず、例えば外部の緑地帯の計画なども、春季~夏季を見越して今のうちに進めるべきでしょうし、
清掃計画、補修計画、年度の駆除計画なども比較的落ち着いている冬季こそが、進めるチャンスです。

5.冬季の最大の問題は鼠

やはりこれに尽きるのではないでしょうか。
冬季は外周にエサがなくなり、また暖を求めて、鼠が工場内に入ってきやすくなります。

また春季を迎えると子を産みやすくなることから、鼠対策は寧ろこの時期が最も重要になります。

ようやく虫が落ち着いてきたと思ったら、今度は鼠が問題だ、
そんな工場も少なくないことでしょう。

まとめ

以上のことから、真冬でもやはり防虫管理(鼠管理)は必要です。
これからしばらく、寒い日々が続きますが、決して緩めることなく続けるようにしてください。

では、今日はこの辺で。

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